本多勝一『アムンセンとスコット』朝日文庫版(2021)に付けられた山口周の解説文について昨日朝に下記ブログ記事を公開したが、その後も山口氏の指摘について考え続けていた。 kj-books-and-music.hatenablog.com 要するに、やるべきことがわかっている場合には上意下達の軍隊的組織で効率的にことを運ぶことが有効で、目的を達成するために何をやれば良いかがわからず、まかり間違えば大変な目に遭うような状況で求められるのは知恵の結集であって、その時には下の意見を汲み上げることのできない組織は適さないということだ。 上記リンクの記事には引用しなかったが、山口氏の指摘の中でもっとも印象に残ったのは2018年に氏が「東洋経済オンライン」の記事に書いた航空機事故の例だ。以下に引用する。 toyokeizai.net なぜ、機長のほうが副操縦士より事故が多いのか? この「比較相対化」のひ