ポール・クルーグマンが次のように述べている。 ディオクレティアヌス帝が統治するローマ帝国が「ゼロ下限制約」から抜け出すのを加勢するために、Fed(連邦準備制度)にどんなことができるでしょうか? 今日の午後にRedittで寄せられた質問だ。返答した後に、決定的な事実を見過ごしてしまっていたのに気付いた。古代ローマ経済が「ゼロ下限制約」に悩まされるなんてことは、そもそもあり得なかったのだ。古代ローマでは、ゼロの概念が無かったのだから。ローマ数字を使って政策金利の水準を決めなくちゃいけなかったのだ。LXXVベーシスポイント(75ベーシスポイント/0.75%)とかいう感じで。 アラブ世界でアラビア数字が発明されるまでは、「流動性の罠」に嵌る(「ゼロ下限制約」に悩まされる)可能性なんて無かったのだ。 クルーグマンとディオクレティアヌス帝のどちらが貨幣経済学者として優れているかと問われたら、その答えは