タグ

ブックマーク / blog.goo.ne.jp/keisai-dousureba (614)

  • 2/28の日経 - 経済を良くするって、どうすれば

    消費の変動は、当然、物価に表れる。長期の消費者物価指数を財・サービス別で見ると下図のとおり。サービス価格≒賃金なのだが、1998年から上がらなくなったことが分かるだろう。財との相対価格も縮まらなくなり、2003年頃には、まったく変わらなくなった。原油高や円安による品の値上がりで物価が上昇しても、生活は苦しくなるだけなので、金融政策の目標は、あえて言えば、財の価格を抑えつつ、サービス価格を引き上げることであろう。それは、賃金を目標にするということでもある。 (図) (今日までの日経) 政策減税で税収減4兆円、消費税収の1/4に。生産統計に明るさ、建機旺盛。エコノ・固定費ずしり緩まぬ財布。一律こそが平等にあらず・奨学金の返済支援広がる・田中陽。

    2/28の日経 - 経済を良くするって、どうすれば
    maturi
    maturi 2018/02/04
    "サービス価格≒賃金なのだが、98年から上がらなくなったことが分かるだろう。2003年頃には、まったく変わらなくなった。原油高や円安による食品の値上がりで物価が上昇しても、生活は苦しくなるだけなので、
  • アベノミクス・強まる消費で新フェーズへ - 経済を良くするって、どうすれば

    エンゲル係数が国会で取り上げられ、その上昇が生活の苦しさを表すとして、話題となっている。その異様な上昇については、コラムでは、1年前(2/26、28)に取り上げていたところだ。そして、巷に膾炙する頃には、事態は次へと進んでいるもので、2017年は、統計局の年報公表前ではあるが、月報からすると、一転して下降していると見られる。景気は、既に新たなフェーズへ進んでいる。もっとも、アベノミクスは、それを加速するどおろか、ブレーキをかける方向になっているのだがね。 ……… 10-12月期の経済指標で印象的だったのは、消費の粘り強さだ。消費者物価の財が11,12月に前月比で+1.3,+0.3も上昇したにもかかわらず、へこたれることなく、商業動態の小売業は、前月比が+1.8,+0.9となり、それぞれ+0.5,+0.6上回った。結果、財で除した10-12月期の指数は、前期比+0.48である。また、家計調

    アベノミクス・強まる消費で新フェーズへ - 経済を良くするって、どうすれば
  • 緊縮速報・必要なのは「成長」健全化 - 経済を良くするって、どうすれば

    財政を締め過ぎれば、成長を害する。それを理解しないから、「もっと緊縮」を求め続けることになる。ビジネスの視点に立つ日経は、「小さい政府」的な主張になるのも分からなくはないが、リベラルなはずの朝日が増税と歳出削減を望むのでは、庶民は救われまい。改訂された『中長期の経済財政に関する試算』の隠れたメッセージを解き、読者の木鐸となる言説を考えてはどうだろう。 ……… 今回の改定で、最も意外だったのは、増税の2019,20年の実質成長率が1.4%と1.5%へ大きく下方修正されたことだ。2017,18年が1.9%と1.8%であり、2021,22年が1.7%と1.9%だから、不自然に凹む形となった。普通の理解は、1%の消費純増税による成長の減速だろう。他の要因だとしても、成長率が下がるときに増税する愚はない。仮に、2018年の1.8%が維持されたとすると、成長率の差の累積は0.7%、3.7兆円程になる。

    緊縮速報・必要なのは「成長」健全化 - 経済を良くするって、どうすれば
    maturi
    maturi 2018/01/28
    反緊縮
  • 1/24の日経 - 経済を良くするって、どうすれば

    2018年度予算が1/22に提出され、詳しい内容が公表された。これにより、公的年金は0.6兆円の緊縮になることが判明した。厚生年金は、2017年度で保険料率の引き上げが終了しているが、緊縮幅は0.2兆円しか縮まらなかった。これにより、フローでの収支差は-1.6兆円まで改善する。むろん、これにGPIF等の納付金を加えると、更にその幅は小さい。そして、決算の段階では、収支は更に改善する傾向があるので、2018年度は、フローでの収支均衡に到達できると考えられる。 年金、すなわち、社会保障基金の動きについては、誰も注目していないけれども、当に財政赤字が経済に悪影響を与えると心配するなら、一般政府の全体状況を把握しなければならない。2018年度は、税収上ブレが予想される国の財政を合わせると、GDP比0.5%程の緊縮になると予想される。世の中に、「もっともっと」と言う人は多いが、財政再建は十分ではな

    1/24の日経 - 経済を良くするって、どうすれば
    maturi
    maturi 2018/01/27
    アベノミクス
  • 戦間期の日本経済の構造変化 - 経済を良くするって、どうすれば

    経済は、昔も今も、成長と平等が目標だ。どうやって実現するかと言うと、まず、輸出を増やすことで設備投資を引き出し、高投資の経済構造にして成長率を高める。これが進行し、労働需給が締まって、賃金と物価が上がるようになると、所得は広く行き渡るようになる。「輸出増で高成長」は幾つも例があるが、平等化まで到達できたのは、高度成長期の日のみである。日人であれば、せっかくなら、そうした観点で経済を眺めたい。 ……… 深尾京司、中村尚文、中林真幸の各先生が編集する岩波講座『日経済の歴史4 近代2』には、巻末付表4「名目国内総支出の構成 1913~40年」が掲載されている。その変遷は、経済構造を観察するのに極めて有用であり、もったいないのでグラフ化してみた。これを眺めつつ、戦間期の経済政策がどういうものだったかを評価するとともに、そこから現代に活かせる教訓を探ることにしよう。 第一次大戦時の日経済は勃

    戦間期の日本経済の構造変化 - 経済を良くするって、どうすれば
    maturi
    maturi 2018/01/23
    がんばれ経済学者 ”当時も、物価高に対する批判はあったが、「人間の価値が高まっているのだ」として振り切った。それだけ強い政策的自信も政治的支持もあったのだ。”
  • 1/18の日経 - 経済を良くするって、どうすれば

    11月の機械受注が公表になり、景気の拡大を示す好結果だった。製造業が良いのは当然として、非製造業も、ようやく底打ちが見えた。建設業の機械受注は、2017年1-3月に伸びた後、4-6月期に落ちるという動きだったが、GDPの建設需要は、1期遅れて、4-6月期に増え、7-9月期に減るというパターンとなった。まさに、機械受注の先行性を示しているわけで、今後、GDPの方も上向いてくれるといいね。 今回の機械受注について、日経は「システム投資に積極的な動きが出ており、建設業や運輸業・郵便業も伸びが目立った」としており、人手不足が設備投資に結びついていることが分かる。生産性の上昇が経済を成長させるのではなく、成長が生産性を上昇させる。現実の因果は理論とは逆で、今、それを目撃しているのだが、「枠組」を持たないと、現実は見えない。技術促進や利益誘導だけで、設備投資は出て来ないのである。 (図) (今日までの

    1/18の日経 - 経済を良くするって、どうすれば
    maturi
    maturi 2018/01/18
    人手不足が設備投資に結びついていることが分かる。生産性の上昇が経済を成長させるのではなく、成長が生産性を上昇させる。現実の因果は理論とは逆で、技術促進や利益誘導だけで、設備投資は出て来ないのである。
  • 2%成長と消費の行方 - 経済を良くするって、どうすれば

    今週は、消費活動指数と消費総合指数が公表され、前者は前月比+0.5と予想どおりだったが、後者は+1.2にもなり、ちょっと驚きだったね。家計調査の消費水準指数(除く住居等)が+1.3だったから、活動指数よりも高いとは思っていたが、予想外だった。これで、10,11月平均は、7-9月期比で+0.5になったので、12月次第であるにせよ、10-12月期の消費は、年率2%成長になる可能性が出てきた。他の需要項目も堅調だから、むろん、GDPも2%成長があり得る。「潜在成長率はゼロ%前半」と言われてきた日経済だが、3期連続の2%超成長でイメージを一新することになるかもしれない。 ……… ニッセイ研の斎藤太郎さんが、また良いレポートを出してくれた。『日経済のジレンマ~消費主導の景気回復は実現しない~』(1/12)である。内容は、景気回復期において、米国はGDPと消費の伸びがほぼ等しいのに対して、日は消

    2%成長と消費の行方 - 経済を良くするって、どうすれば
  • アベノミクス・いまやデフレは脱却している - 経済を良くするって、どうすれば

    12/26の11月消費者物価で、「財」の季節調整値が前月比+1.3にもなっていたのを見たときは、商業動態の小売業が実質でプラスになるか心配だったが、名目前月比は+1.9と物価上昇を超える大きな伸びとなった。物価は、運輸や外の力で「サービス」でも上昇しており、いまやデフレは脱却していると言って差し支えあるまい。消費は停滞を脱し切れずにいるものの、景気の「実感」では、いわば供給側の景気ウォッチャーは9月に50超えを果たしており、あとは消費者態度指数である。この50超えが成れば、日経済の復活は完了だ。 …… 内閣府がデフレ脱却の目安とする4つの指標、消費者物価、GDPデフレーター、単位労働コスト、GDPギャップは、7-9月期には、いずれもプラスになっているので、既にデフレを脱却しているとも言えるが、消費者物価には、円安と原油高の影響があり、それら抜きでも上がっているかの見極めも必要だ。そこで

    アベノミクス・いまやデフレは脱却している - 経済を良くするって、どうすれば
    maturi
    maturi 2018/01/03
    http://shirokatsufuji.blog.fc2.com/blog-entry-373.html 内閣府による、7-9月期時点で日本のGDPギャップは+0.5%の需要超過とも合致(デフレではない)
  • 12/28の日経 - 経済を良くするって、どうすれば

    また、ウルフさんが良いものを書いてくれたね。一つひとつ思い当たることが多いよ。収奪は限界まで行って破綻するものなんだな。利益を上げるために、若者を安く使えば、少子化を招き、長期的に人的資源が不足して、経営が持続できなくなる。でも、限界まで行ってしまうのが人間だ。「健全な危機感」といった生易しいものでは済まない。乳幼児への大規模な再分配が必要だと自覚するのに、あと何年かかるのか。 12/22に11月消費者物価が公表になり、物価上昇の兆しが見えてきたね。サービス価格が上向いてきた様子を下図(赤線)で示しておくよ。高度成長期では、税収が揚がると、インフレもものかは、経済に還元していた。だから、平等社会、皆婚社会が実現した。今は、政府債務が大きいから、財政赤字に回そうかとなる。まあ、常識的だが、そうした、ちょっとした常識の違いが経済のパフォーマンスを分けることになる。 (図) (今日までの日経)

    12/28の日経 - 経済を良くするって、どうすれば
  • 12/13の日経 - 経済を良くするって、どうすれば

    今日の日経の「脱デフレへ薄日」にあるように、景気ウォッチャーで見ると、百貨店の調子は良い。悪かった衣料や一般小売も上向いたが、先行して良くなっていた自動車と家電、コンビニは停滞ぎみだ。冬のボーナスの時期を迎えて、これから、全般的に良くなって行くかどうかに注目だ。一方、所得税の純増税が決まったようで、これは軽減税率の穴埋めらしい。軽減税率で消費増税の打撃が軽くなると期待していたが、しっかり打撃を用意するつもりのようだ。デフレだ、消費不振だと言いつつ、法人に甘く、個人に厳しい税制改革をいつまで続けるのかね。 (図) (今日までの日経) 中間層に動きじわり。成長へ好循環の兆し。所得増税、純増税900億円、軽減是率の財源。社債発行に金利先高観。ボーナス・非製造業2.34%増。

    12/13の日経 - 経済を良くするって、どうすれば
    maturi
    maturi 2017/12/24
    アベノミクス ”デフレだ、消費不振だと言いつつ、法人に甘く、個人に厳しい税制改革をいつまで続けるのかね。 ”
  • 12/15の日経 - 経済を良くするって、どうすれば

    7-9月期の設備投資は堅調だったけれど、先行指標の機械受注は今一つだね。確かに、輸出増を背景に製造業は伸びているが、非製造業は明らかな下り坂で、底入れしたのかも分からない状態にある。両者がクロスされ、全体では横バイというところ。要因は建設業の低下で、建設需要が崩れていたのだから、必然的な結果ではある。自律的な設備投資の回復を判定するには、まだ時間がかかりそうだ。 こうした跛行性があって、7-9月期の消費は停滞したが、10月も、消費活動指数が前期平均と比べて-0.0、消費総合指数が同じく-0.2にとどまった。停滞は一時的なものと考えているが、いつ抜けるのかは、まだ見通せない。ところで、日経が「消費でなく貯蓄に課税を」と珍しいことを書いていると思ったら、子会社の論説委員のウルフさんだった。遠くに住む外国人の方が現実が見えているのかな。日狼は絶滅して久しいよ。 (図) (今日までの日経) 個人

    12/15の日経 - 経済を良くするって、どうすれば
    maturi
    maturi 2017/12/24
    、先行指標の機械受注は今一つだね。確かに、輸出増を背景に製造業は伸びているが、非製造業は明らかな下り坂で、底入れしたのかも分からない状態にある。両者がクロスされ、全体では横バイという
  • 日米地位協定と明治の不平等条約 - 経済を良くするって、どうすれば

    トランプ大統領が来日した際、羽田空港でなく、横田基地に降り立ったことに、ワイドショーの識者は疑問を呈していた。講談社現代新書の矢部宏治著『知ってはいけない』がベストセラーになったことで、朝鮮戦争の準戦時体制を引きずり、日米地位協定が主権の侵害とも言える大きな特権を米国に与えていることが広く知られるようになってきたせいだろう。さらに、伊勢崎賢治・布施祐仁著『主権なき平和国家』によって、国際的に見て不利なことも明らかになってきた。では、どうやって直すのか、奇しくも両著とも、あとがきに不平等条約の例を引いているのだが。 ……… 明治の日が幕末に結んだ不平等条約を外交によって解消したのは、近代化の輝ける成功の歴史ではある。その反面、曲折を経て、40年もかかっている。そこから見えてくるのは、対外的な交渉の厳しさと同時に、国内的な結束を保つことの難しさだ。威力をもって反故にする革命外交ではないのだか

    日米地位協定と明治の不平等条約 - 経済を良くするって、どうすれば
    maturi
    maturi 2017/12/24
    政策が大規模に動きはじめたのは()が成長や雇用の確保を保障するということを経済理論が説明することに成功したときからだ。格差は問題だ貧困問題は深刻だと言うくらいで動くほど、世の中は甘くないんだよ(権丈
  • 12/19の日経 - 経済を良くするって、どうすれば [コメント]

    昨日、11月の貿易統計が公表になり、輸出は極めて好調だった。輸入も伸びているので、さすがに7-9月期並みとはいかないが、10-12月期もGDPを引っ張ってくれるだろう。輸入の増加は、消費増の反映でもあるので、こちらの戻りも期待したい。景気ウォッチャーのコメントで分かるように、世相も明るくなってきた気がする。ドコモの安室奈美恵さんのCMを見ると、1997年までの活気が思い出されるよ。今も躍動を見せる彼女と違い、日経済の栄光は失われ、すっかり衰えてしまったがね。 (図) (今日までの日経) 人手不足 業種で格差。サービス値上げ3度目の挑戦。法人統計、前倒し調査。国債の想定金利1.1% 2000億円減。

    12/19の日経 - 経済を良くするって、どうすれば [コメント]
    maturi
    maturi 2017/12/24
    テレビ見ないのでわからんかったが、Docomo のパンフレット、20年前にCMしてた安室奈美恵姉の写真が表紙だった
  • 12/21の日経 - 経済を良くするって、どうすれば

    今日の経済教室で早川英男さんが言うような「わずかながらも、デフレ脱却」は、筆者も同じ認識た。その上で、早川さんは、潜在成長率の向上と財政健全化が必要だとするのだが、それは、どうかね。むしろ、2020年の財政再建という、どだい無理な目標は達成できなかったものの、大幅かつ急速に財政収支を改善したことが、成長率を抑制し、生産性の向上を鈍らせたのではないか。ようやく需給が引き締まり、深夜の労力ムダ使いなどが減り、人手不足対応型の設備投資がなされてきたのが、今の状況だ。 緊縮財政で需要が不足気味のアベノミクスの間、景気は、輸出と建設投資という追加的需要に動かされてきた。昨日の全産業指数を見ても、景気のベースは輸出で、それに建設需要が彩を添える形だ。2014年の消費増税は、輸出で何とか持ちこたえ、それが衰えた2015年は停滞、住宅底入れと輸出再開で2016年は浮上、2017年の建設投資の盛り上がりと輸

    12/21の日経 - 経済を良くするって、どうすれば
    maturi
    maturi 2017/12/24
  • 7-9月期GDP2次・雇用者報酬の20年 - 経済を良くするって、どうすれば

    金曜に公表のGDP2次速報は、設備投資が大きく上方修正され、年率で2.5%成長に達するというポジティブ・サプライズであった。日経によれば、金融業の投資の多さが要因だったようであり、追加的需要が一服する中では、出来過ぎの感はあるものの、まずは結構なことである。また、世間的には見過ごされがちだが、消費が停滞する中でも、雇用者報酬は着実に伸びている。消費の潜在力が増しているということで、今後の加速を期待したい。 ……… 「日企業はカネばかり溜め込んで投資しない」と言われる中、設備投資の前期比は、実質年率+4.3%となり、前期の+4.9%に続いての高い伸びとなった。カネの溜め込みは、そのとおりでも、国内への設備投資は、それなりに始まったと言えよう。水準で見ても、実質GDPに占める設備投資の比率は、リーマンショック前のピーク時に迫るところまできた。ただし、当時と違うのは、研究開発への投資が多いこと

    7-9月期GDP2次・雇用者報酬の20年 - 経済を良くするって、どうすれば
    maturi
    maturi 2017/12/11
    がんばれアベノミクス ”もう一つの7-9月期GDPの特徴は、前期での+1.1の急伸の反動もあるとは言え、家計消費(除く帰属家賃)が前期比-0.7と減退したことである。消費を支える雇用者報酬は、前期比+0.7と、4-6月期の+1.0と同様
  • 経済指標の読み方で広がる視野 - 経済を良くするって、どうすれば

    語で「エコノミスト」と言うと、経済ウォッチャーを指し、経済学者は含まれないのが普通だ。考えてみれば不思議で、データを読むには理論が必要で、理論にはデータの裏づけが欠かせないのだから、二つが分かれているのは、もったいない。そんな中、データを読む手練れである第一生命研の新家義貴さんが『経済指標の読み方』を出したわけだから、これは見逃せまい。その懇切丁寧な中身は実に有益なものだ。そして、そこからはノウハウ以上のものも見えてくる。 ……… 新家さんが真っ先に指摘する「予測の秘訣は、現在を知ること」は逆説的であっても、的を射た見方だと思う。未来が分からないことは、わきまえていても、今、何が起こっているかは、分かっているつもりになりがちだ。さらに、過去を振り返る際も、初めから分かっていた気になるのが人の性。1997年の消費増税は、日経済の転換点になったけれども、当時の筆者は、いずれ景気は回復する

    経済指標の読み方で広がる視野 - 経済を良くするって、どうすれば
    maturi
    maturi 2017/11/27
    やはり通貨安戦争に勝利するのが日本経済のための唯一無二の道
  • 7-9月期GDP1次・消費の変動で分かること - 経済を良くするって、どうすれば

    イギリス史はひととおり知っていたつもりだったが、ブレイディみかこさんの『労働者階級の反乱』は、下から見た歴史が描かれていて新鮮だった。そして、いかに緊縮財政が政治の変動をもたらしたかが軸になっている。財政は、良かれ悪しかれ経済を動かしてしまい、政治や社会を変えていく。さらには意識までも。それは日とて同じであり、7-9月期GDPにも影を落としている。 ……… 実質1.4%成長となった7-9月期GDPへの一般的評価は、4-6月期の高成長の反動という見方だろう。確かに、4-6月期に高く伸びた消費がマイナスになり、マイナスだった外需が伸びて成長を埋め合わせた。しかし、そうした「波がある」というだけで、消費の変動はかたづけられない。以前も指摘したように、消費は追加的需要と関連性が強い。住宅投資、公共投資、輸出の3需要が増えると、所得が上がり、消費が伸びるというシンプルなメカニズムである。つまり、消

    7-9月期GDP1次・消費の変動で分かること - 経済を良くするって、どうすれば
    maturi
    maturi 2017/11/22
    輸出が逆に動いても、消費が公共と同じ方向に動いていることは、公共の消費に対する影響力の強さを表している。ボリューム的には輸出が公共の3倍以上であるにもかかわらずだ。こうした「公共がこけると消費もこける
  • 底辺への競争をもたらしたもの - 経済を良くするって、どうすれば

    山田昌弘先生のは、いつも興味深くて、『パラサイト・シングルの時代』以来、長く読み続けているのだけれど、団塊ジュニア、俗にロスジェネ世代の悲惨な運命を見るようで、だんだんに辛くなってきたよ。新著の『底辺への競争』は、名目ゼロ成長の20年間に、満足に就職も結婚もできなかった世代が寄る辺なき老後を迎えるという物語だ。山田先生は社会学者で、エコノミストではないので、今回は、なぜこうなったかと、どうすべきかを補ってみたい。 ……… 端的に言えば、日は、1997年から摘芽型の緊縮財政を始めたからである。これは、成長より財政再建を優先し、景気が上向いたところで緊縮を始め、格的な成長に至らせない政策である。そのため、雇用が引き締まらず、賃金上昇は鈍く、消費も停滞して、デフレが続くことになる。残念ながら、それでは設備投資も出ず、成長もしないから、財政再建もできずに、緊縮は半永久的に続く。裏返せば、雇用

    底辺への競争をもたらしたもの - 経済を良くするって、どうすれば
    maturi
    maturi 2017/11/12
    ”パート、母子家庭、子供の貧困のような低所得層へは手が薄い。おそらく、そこに注力しないのは、自助を誇りとする保守的な中流下位層の目を気にするからだろう。”
  • 子供の貧困と非正規の解放の解題 - 経済を良くするって、どうすれば

    長年の読者なら、お気づきかもしれないが、コラムでは、このところ、子供の貧困や、それと重なる母子家庭に関わる記事が増えている。まあ、7-9月QEの解説とかは、他の人でもできるしね。実は、2年前に子供の貧困対策の法律ができ、今、各都道府県で計画が作られている最中なのだ。それもあって、新たに関わることになった有識者の方は多いと思う。筆者も、この齢で新たな社会問題に首を突っ込むのは避けたかったが、これも巡り合わせというものだろう。 ……… 子供の貧困対策の最重要の課題は、学習支援と居場所づくりによって、高校を卒業させ、進学や就職に結びつけ、貧困の連鎖を断ち切ることである。しかし、これに関する厚労省の予算は19億円に過ぎず、来年は33億円に「急増」するらしいが、貧困状態の子供は330万人もいることを思えば、お寒い限りである。 他方、母子家庭の経済状況を、どう改善するかも課題だ。これはマクロ的な問題

    子供の貧困と非正規の解放の解題 - 経済を良くするって、どうすれば
    maturi
    maturi 2017/11/12
    次世代の育成については、母子家庭の貢献は言うまでもない。子供を平均1.58人も抱え、一般の家庭の倍も貢献している。そもそも、次世代の育成の有無に関わらず、専業主婦は、夫の扶養にある限り、免除である。それで
  • アベノミクス・勝ち切れない失敗の連鎖 - 経済を良くするって、どうすれば

    ひと頃の日サッカーは、先制すると攻勢が消え失せ、退いて守って逆転ゴールをらう悪い癖があった。優位になったときにこそ厳しく向かい、勝ち切るまで絶対に手を緩めないというのは、勝負事の鉄則である。経済も同じで、足元の景気が好調だと、「財政出動は、もう十分だろう、あとは成長戦略に注力して」となりがちだが、これが失敗の質だ。財政による1兆円の需要減は造作ないが、これを埋められる大きさの成長促進策は存在しない。勝負が着くまで、幻想に酔って財政を疎かにする甘さは絶対に許されない。 ……… 9月の経済指標が一斉に公表され、7-9月期GDPは、内需停滞、外需牽引の形になることが明確になった。それぞれ前期の反動が出るに過ぎないが、景気の明るさに慢心している向きには、良い薬になるだろう。デフレに慣れ切っているから、少し良くなっただけで、すぐ嬉しくなってしまう。当の勝負どころは、ここからだ。内需の好循環を

    アベノミクス・勝ち切れない失敗の連鎖 - 経済を良くするって、どうすれば
    maturi
    maturi 2017/11/05
    がんばれアベノミクス