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ブックマーク / www.anlyznews.com (377)

  • 無謬性の罠にはまる片岡剛士

    三菱UFJリサーチ&コンサルティング経済・社会政策部主任研究員の片岡剛士氏が、頓珍漢な日銀批判を行っていたので批判したい。 まず全般的に、通常時の金融政策が無効になる「流動性の罠」にある事を認識していない事が問題に感じる。「流動性の罠」とは、名目金利の非負制約から、どんなに中央銀行が通貨供給を行っても、金融緩和が実現できない現象だ。 だから以下のような主張が出てくる。 円高やデフレは貨幣的現象であって自然現象ではありません 通貨供給量が物価を決定するのは、「流動性の罠」に無いときであって、今の日ではない。ケインズの『雇用・利子および貨幣の一般理論』を参照しているが、ケインズは投資家が現金保有でいいやと思う名目金利のときは、財政政策を行うべきだと言っている。 為替レートに関する事実誤認も気になる。 2月14日の「目途」公表後に予想インフレ率が上昇し、3月末にかけて為替レートが円安に向かい、

    無謬性の罠にはまる片岡剛士
  • 音楽イベントMUSIC CIRCUS'23でのDJ SODAへの痴漢発生の原因は予防措置不足

    maturi
    maturi 2023/08/26
    十分な回数反復されていない事象に関して主張される「原因」とは、客観的に特定できるものではなく、いくつもある中、人がストーリー形式を使って世界を解釈するとき選びとられた、その都合で頼りにする概念”
  • 主題「スザンナと長老たち」で比較する、性的モノ化された裸婦画とそうでない裸婦画

    先日、ジェンダー社会学者の小宮友根氏のエッセイ*1が炎上していたが、批判すべき箇所がちょっと違うというか、表現規制反対派の皆さんやフェミニスト嫌いの皆さんが、小宮氏が参照していたイートンの議論に関して上手く騙されている気がするので指摘したい。 小宮氏はEaton (2012)*2をヒントとして性的モノ化の議論を組み立てたとしているが、小宮氏が提案する性的モノ化の基準とイートンの基準は乖離がある。イートンは描かれた裸婦の主体的な意思が見えないことを基準にしている一方、小宮氏は女性の主体的な意思が一部の方向にないことを基準しており、両者の基準の乖離が大きい。 1. 2つの「スザンナと長老たち」の比較 イートンは数多くの名画を挙げて批評を行っているが、第3節The Male Gazeの最後の方(pp.295–296)にある、同じ主題「スザンナと長老たち」の性的モノ化されている絵画とされていない絵

    主題「スザンナと長老たち」で比較する、性的モノ化された裸婦画とそうでない裸婦画
    maturi
    maturi 2023/08/26
    2019  小宮氏からの再反論はでたのかどうか気になります(なりません)
  • 何を根拠に言っているのか。それこそ妄想じゃん。バカ。

    …と言ってしまっても制裁を受けない社会でないと、民主制度は十分に機能しない。 昨年の秋ごろから、武蔵大学の北村紗衣氏が弁護士を通して多数の人物に、自身や自身が関わった声明に対する言及、批判、誹謗中傷をやめるように要請していることが明らかになって*1、議論を呼んでいる。言及と批判はさておき、侮辱や名誉毀損は違法行為なのでやめるべきと言うのは御尤もなのだが、誹謗中傷もある程度は受忍しないと、主張をするのが窮屈になるだけではなく、人によっては困難で不可能になることを指摘しておきたい。 誰しも誹謗中傷をしてしまうことはある。例えば1年とちょっと前に、草津町の町議リコール騒動を、悪人の町長が他の町民とともに善人の弟を圧迫し孤立させるイプセン『民衆の敵』と言う戯曲と同じとした女性がいるのだが、草津町長と町議のどちらが正しいかなんて分からないわけで*2、草津町長と草津町民を誹謗中傷したことになる。この女

    何を根拠に言っているのか。それこそ妄想じゃん。バカ。
    maturi
    maturi 2022/01/23
  • 原田泰日銀審議委員のナチスの経済政策の政治効果の認識でおかしいところ

    リフレ派(だったはずの)原田泰日銀審議委員が都内の後援会で述べた、ナチス・ドイツの経済政策の政治効果についての持論が取り上げられている*1。以前から繰り返している「インフレもデフレも悪いが、デフレの方がより悪い」*2と言う二元論的リフレ派論法の一つだ。色々と問題があるのだが、ネット界隈のリフレ派には「原田発言のどこが問題なのか全くわからない」と言い出す人がいるので、分かりやすい問題点を指摘しよう。ヒットラーは雇用改善の前に独裁体制を確立している。 日付の問題である。原田氏は「ヒトラーが正しい財政・金融政策をやらなければ、一時的に政権を取ったかもしれないが、国民はヒトラーの言うことをそれ以上、聞かなかっただろう」と言っているのだが、ナチスが第一党になるのは1932年7月で、ヒットラー内閣ができるのは1933年1月。次の選挙で大勝し、全権委任法で地盤を固めるのは1933年3月になる。政権取得後

    原田泰日銀審議委員のナチスの経済政策の政治効果の認識でおかしいところ
    maturi
    maturi 2021/09/25
    今週のリフレ派論 ”以前から繰り返している「インフレもデフレも悪いが、デフレの方がより悪い」*2と言う二元論的リフレ派論法の一つだ。”
  • YoutuberのメンタリストDaiGo氏に、生活保護などの弱者保護の必要性を説明したい

    人気YoutuberのDaiGo氏が、生活保護に対する歳出はDaiGo氏の利益にならないと言い出して、多くの非難が集中する炎上状態になっている*1。社会保障の専門家も非難しているのだが、観察範囲ではどうも正当化が弱い。天下り式に人権と言われても、その人権が必要な理由は分からない。同じ社会の他の人々への慈愛が無いメンタリストDaiGo氏でも受け入れられるような、生活保護などの弱者保護の必要性の説明を試みたい。 1. 紋切り型の説明は説得力を持たない DaiGo氏に他者への慈愛を持てといっても無理であろう。動物にもある自他融合的な情緒的共感がモラルの起源*2ではあるが、生活保護受給者やホームレスの人々と接していなければそれは無理だし、報道されている餓死者の事例を見るに、困窮者に接していても自己と同一化するのは難しい。 歴史的に社会保障の導入理由となった、暴動抑制から利益を得ているとも言い難い。

    YoutuberのメンタリストDaiGo氏に、生活保護などの弱者保護の必要性を説明したい
    maturi
    maturi 2021/08/31
    警察などの治安維持能力などには限界があり、人々が社会的ルールを尊重すべきだと考えるからこそ治安が維持されているわけで、社会が不公平なものだと感じられれば、治安は維持できない。
  • 国際比較をすると、日本の殺人事件・殺人未遂事件の女性被害率は小さい

    近年、女性が女性であるために殺されたことをフェミサイドと「定義」し、なぜか日ではフェミサイドが多いと思わせるような論考*1が人口に膾炙(かいしゃ)されつつあるのだが、そんなことは言えないので指摘したい。日は女性の殺人被害者が多いというような主張はデータの見方がおかしいし、そもそもフェミサイドは女性と言う属性への憎悪犯罪のように見せかけつつ、女性が被害者の殺人事件の大半を含んでしまう用語なので、バズワードとして利用を避けるべきだ。 1. 殺人事件から未遂を除いた国内比較で女性被害者が多い 問題となる論考は、警察庁「刑法犯に関する統計資料」の各年版を参照した上で、殺人未遂事件を除けば、男性よりも女性の被害者数の方が多いことを問題にしている。平成30年版を切り出すと以下となっている。比率にすると女性が大多数とは言えないが、国外では殺人事件被害者は女性の方が多いことから考えると、特異性があるの

    国際比較をすると、日本の殺人事件・殺人未遂事件の女性被害率は小さい
  • ベイズ統計学が意思決定理論(の一部)でないとすると、事前分布が不要になる

    maturi
    maturi 2021/08/31
    不可知の未来を
  • 貨幣価値がベイズ推定されてきたことが分かる(かも知れない)『撰銭とビタ一文の戦国史』

    そもそも通貨とは~と語っている人々の我田引水や牽強付会(けんきょうふかい)*1を指摘するために、『撰銭とビタ一文の戦国史』を拝読した。書の著者の高木久史氏はずっと中世から近世の貨幣を研究している人で、2018年と比較的新しい書はこういう用途に最適。悪銭やビタといった単語が示す意味がそう自明でもないところに歴史研究の難しさがわかって興味深い一冊で、記述の端々から貨幣研究も史料と発掘で進められていることも分かる。 日における貨幣の歴史については、日銀が日貨幣史のページで概説とPDF化された参考文献を紹介しているのだが*2、書は銭貨(せんか)の種類や状態で受け取りを拒否したり、価値を割り引く撰銭(えりぜに)を中心に取り上げていて興味深い。どの種類の銭貨を流通させるか公権力が定めなかった時代、民衆の損得勘定でそれが決まっているからだ。 日では中世から近世、とくに江戸時代に入るまで*3、

    貨幣価値がベイズ推定されてきたことが分かる(かも知れない)『撰銭とビタ一文の戦国史』
    maturi
    maturi 2021/08/31
    ハンザ同盟の時代でも貨幣はたくさん種類があって難儀だったと小説家が|現代的な「単位」概念の確立はかなり遅く、物の種類によって専用の単位があった。オンスが重さでもあり容積でもあるのは対象が特定の比重を
  • 政治に使える有識者の層の薄さ

    ► 2024 (16) ► 4月 (4) ► 3月 (8) ► 2月 (3) ► 1月 (1) ► 2023 (71) ► 12月 (7) ► 11月 (2) ► 10月 (4) ► 9月 (10) ► 8月 (6) ► 7月 (6) ► 6月 (8) ► 5月 (5) ► 4月 (2) ► 3月 (6) ► 2月 (9) ► 1月 (6) ► 2022 (88) ► 12月 (3) ► 11月 (3) ► 10月 (7) ► 9月 (5) ► 8月 (9) ► 7月 (8) ► 6月 (9) ► 5月 (8) ► 4月 (8) ► 3月 (10) ► 2月 (11) ► 1月 (7) ► 2021 (64) ► 12月 (5) ► 11月 (6) ► 10月 (9) ► 9月 (4) ► 8月 (7) ► 7月 (10) ► 6月 (2) ► 5月 (3) ► 4月 (3) ► 3月 (

    政治に使える有識者の層の薄さ
    maturi
    maturi 2020/10/17
    ”名前を出すとカドが立つので誰とは言わないが” 窃盗で現行犯逮捕され起訴猶予処分となった 著作が剽窃と疑われ編集部が謝罪した 時系列データの相関係数はあてにならないのに相関係数が高いことを主張...
  • ツイフェミにとってan・anのSEX特集は健全で、宇崎ちゃん献血ポスターは女性差別である理由

    ネット界隈のフェミニストのan・anのSEX特集は健全で、宇崎ちゃん献血ポスターは女性差別と言う主張に、表現の自由戦士が二重基準だと批判するいつもと同じような事象が発生している*1のだが、ツイフェミの皆様の議論を「思いやりの原理」を過剰に働かせて整理すると、少なくともダブスタだとは言えないので指摘したい。 ツイフェミの皆様が性的モノ化と言う自分でも意味をよく理解していない単語を持ち込んだ*2ことでずっと議論が停滞している気がするのだが、ポルノ化(pornofication)(もしくは性化(sexualization))の少女への悪影響を中心に考えると、ツイフェミが言いたいことがはっきりする。描かれた女の子が萌え可愛いか否かが問題なのであって、露出度の高さや性的であるか否か自体は問題ではない。エロ可愛い格好は女性に有害論。 アメリカ心理学会の古いレポート*3によれば、思春期の少女がメディアで

    ツイフェミにとってan・anのSEX特集は健全で、宇崎ちゃん献血ポスターは女性差別である理由
    maturi
    maturi 2020/08/01
    ・一貫性 "反転可能性テストも、「あなたはエロ可愛い格好の女の子の絵を少女から隠すべきだ。」が「私はエロ可愛い格好の女の子の絵を少女から隠すべきだ。」になってパスすることになる。"
  • 出勤を減らしたことによって、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染リスクはさほど減っていない

    厚生労働省クラスター対策班の西浦博教授ら専門家会議は、都市中心部の昼間人口を減らすことにより「接触機会の8割削減」を実現し、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染者1名あたりの2次感染者数である実効再生産数Rₜを0.5にまで引き下げることを目標に掲げている。そのために通勤を抑制してリモートワークを訴え、携帯電話端末の位置情報の集計などから中間目標が実現されていないと主張しているのだが、中間目標と最終目標にどうも乖離が大きい。少なくとも、2月から4月までのデータではそうだ。 滑らかな基再生産数R₀(≒Rₜ)の推定結果を模索していたら、専門家会議のRₜと似た動きになるモノができた*1ので、東京都のR₀とGoogleが提供している滞在時間の集計値*2の東京都の時系列変化を比較してみたのだが、ほとんど関係がない。交通機関や小売や娯楽施設など6種類のデータがあるのだが、多重共線性があるの

    出勤を減らしたことによって、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染リスクはさほど減っていない
    maturi
    maturi 2020/05/31
  • 経済学者の皆様、緊急事態にオモシロ提案は求められていないので…

    系統だった政策提言を行う場ではないそうだが、基的対処方針等諮問委員会で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策に関して、経済学者の皆様が出したK値、国民全員PCR検査、国内パスポートの3つのアイディアに対して、ネット界隈で懐疑的な声があがっている。思考実験的には面白いのだが、今、そういうのは、政府に諮問される人々には求められていないから*1。 これら3つに現実的な意義は乏しい。既に特性及び理論との対応関係が検討されている感染拡大の程度を示す指標がある中で、K値と言う新たな指標を導入する意義は乏しい。国民全員PCR検査は、1人1回1万5千円/2万円の検査を国民全員に頻繁に行う費用が膨大すぎて、検討するまでも無く否定的な結論に至る*2。国内パスポートは、都道府県境が明確ではない地域が多い上に憲法上の問題も抱えそうであるし、さらに既に感染拡大抑制をとにかく優先させるべき時期は過ぎてい

    経済学者の皆様、緊急事態にオモシロ提案は求められていないので…
    maturi
    maturi 2020/05/31
    国内パスポート 全国民PCR
  • 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策は、勘所を押さえれば済む

    新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染者数増加で、欧米の一部の都市でとられているロックダウン*1を実施すべきだと言う声が大きくなってきた。不安に駆られて主張しているのだと思うが、今日までの東京都の新規感染者数の推移を分析する限りは、ロックダウンせずに危険性の高い活動を抑制すれば十分足りるし、闇雲な対策は維持できなくなるので意味が無い。 東京都の日別のSARS-CoV-2感染者数から、ノンパラメトリック手法Nadaraya-Watson推定量で予測値を計算してみた*2。BandwidthはLi and Racine (2011)のp.66の記述にしたがった。これで、小池百合子都知事の3月30日の夜遊び自粛要請を評価してみよう(下図、クリックで拡大)。なお、概ね感染から発症するまでの潜伏期間が5日間、重症化するまで7日間とされるので、ある政策の効果は12日後に影響すると考える。 東京都

    新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策は、勘所を押さえれば済む
    maturi
    maturi 2020/04/17
  • 不倫をしそうにない人にも読む価値がある『不倫のリーガル・レッスン』

    maturi
    maturi 2020/01/07
    婚姻制度の
  • ジンバブエは財政赤字ではなく、生産力低下でハイパーインフレーションになった説がダメなところ

    そろそろブームが去った感のあるMMT方面から、ジンバブエは財政赤字ではなく、不適切な土地改革による生産力低下でハイパー・インフレーションになった説が唱えられることがある*1。確証バイアスがあるのだと思うが、インフレが加速していった時期の認識が曖昧で、眺めている経済指標の種類が僅かなことから生じる誤謬である。時系列を確認すると生産力の低下の前にインフレ加速をしており、インフレーションによって投資が落ち込んで生産力が低下したと考える方が自然だ。 ジンバブエのインフレ加速は、悪名高い2000年2月に打ち出され8月から実効されたジンバブエの白人プランテーション農場主から土地を取り上げてプランテーション労働者に配る土地改革ファスト・トラックと同時に説明されることが多いのだが、ジンバブエのインフレ加速は1998年(公式発表で48%; 1997年は20%)頃からはじまり2008年(〃355,000%)に

    ジンバブエは財政赤字ではなく、生産力低下でハイパーインフレーションになった説がダメなところ
    maturi
    maturi 2019/12/06
  • 元財務官僚・高橋洋一の教科書にある中心極限定理の説明について

    東京大学理学数学科卒で、常日頃、文系の経済学者は数学や統計が分からないと罵ってまわっている元財務官僚・高橋洋一氏の著書『図解 統計学超入門』の中心極限定理の説明「相互に独立な確率変数X1、X2、X3、…、Xnがあるとき、これがどのような確率分布であっても、nが大きくなればなるほど、正規分布に近づいていく」がデタラメだと話題になっている。確かに、初学者向けの説明としても、2点、看過できない誤りがある。 まず、古典的な中心極限定理*1は、分布に期待値と分散ががあることが前提で、コーシー分布など当てはまらない分布もあることから、「どのような確率分布であっても」と言うのは誤りであり、次に、「正規分布に近づいていく」のは確率変数Xの平均値の分布であって、確率変数Xが従う分布ではないから、「確率変数Xの平均値が」と言う補足を加えないといけない。 他のでも誤った言及を見かけたことがあり頻出の間違いであ

    元財務官僚・高橋洋一の教科書にある中心極限定理の説明について
    maturi
    maturi 2019/07/09
    ”。東京大学の数学科をでていて、19世紀までの数学で示せる範囲*2のことが理解できないわけないんだから、”
  • トランプ支持層とナチス支持層はだいぶ違う

    比較すると非都市部の中高年以上の低学歴・高所得層が熱心に支持しているといわれるトランプ氏であるが、低学歴で高所得にひっかかるので地域と年齢のコントロールをしっかり行なった分析を見るまでは、政治分析は信じないぞと心に決めている。特に、ワイマール共和国時代のナチス・ドイツとの類似性を主張している選挙分析は、ほとんど信じるべきではない。それがあなたが信奉しているエコノミストの話であっても、疑ってかかるべきだ。 有権者は選挙制度を見て投票行動を決定するので、二大政党が支配的な国での大統領選挙と、少数党が乱立している国での議会選挙と言う制度面の差も大きいと思うのだが、経済状況だけを見てもリーマンショック後の失業率上昇がだいぶ解消された米国と、巨額の戦時賠償金に加えて大恐慌の打撃を受けている真っ最中のワイマール共和国は状況が随分と異なる。戦時賠償金は金融危機と異なり、供給ショックに近い。GDPの20倍

    トランプ支持層とナチス支持層はだいぶ違う
    maturi
    maturi 2019/06/22
    今週の安達誠司氏論| コップ半分|”「原因」とは、()、人間がストーリー形式を使って世界を解釈するときに、解釈者の都合で頼りにする概念である、ということを、18世紀にヒュームは指摘しました”
  • 上念司さん、田中秀臣さん、日本の中世はサプライ・サイド経済学の世界ですよ

    「室町時代の経済が基的にデフレ不況にはまりやすくなっていた」と評論家の上念司氏の主張を要約して紹介している経済史家の田中秀臣氏の『信長が戦った最大の敵は、戦国時代の「デフレ経済」だった!』と言う書評が流れてきたのだが、呉座勇一氏の評論家の八幡和郎氏へ向けた「社会の仕組みがまるで異なる古代や中世、近世の政治を、現代政治の視点から考察することは極めて危険」と言う警告を思い出さざるをえないリフレ派の我田引水ぶりだったので指摘したい。 日の中世に関する歴史家の記述を見るに、どう考えても日の中世社会は労働力不足に悩まされていた。中世ではなく古代になるが『武士の起源を解きあかす』には、王臣家が勝手に民を徴用して開墾させたり、勢子に使ったりすることで、口分田の生産力が落ちて収穫物が減ることが書かれている。『百姓から見た戦国大名』でも、何らかの事情で出身地から逃げざるをえなくなっても、周辺地域の村に

    上念司さん、田中秀臣さん、日本の中世はサプライ・サイド経済学の世界ですよ
    maturi
    maturi 2019/04/16
    なんでも釘に見える
  • 傍観者に徹すれば、トロッコ問題で道徳的非難を回避することができると言えるか?

    高校の授業でフットさんのトロッコ問題を取り上げたところ、積極的にポインターを切り替えて少数を犠牲にして多くの人間を助けるよりも、傍観者に徹することで多くの人間を死ぬのを見届ける方が、社会的責任を問われずに済むのでそれを選択すると生徒が主張しだしたと、出題した教師が関心していた。いやいやいや…生徒の論点がおかしいとは思わないが、それに説得されてしまったら教育にならない。やはり中高で道徳の時間、ちょっと無理がある。 問題の連投ツイートの最初は以下だ。 これを昔、授業でやったら「なぜ助ける必要があるのかわからない。俺は傍観者だから放置して5人が死んでも責任はない。でも切り替えたら俺の責任になる」と言った生徒がいて衝撃を受けた。確かにその通り。「5人の人に感謝されるメリットよりも、1人の遺族に責められるデメリットの方が大きい」と。 pic.twitter.com/BU9tmtMnMU — とある高

    傍観者に徹すれば、トロッコ問題で道徳的非難を回避することができると言えるか?
    maturi
    maturi 2019/04/14
    何も※せん方がええ(「日本沈没」小松左京) ※倫理の授業