三菱UFJリサーチ&コンサルティング経済・社会政策部主任研究員の片岡剛士氏が、頓珍漢な日銀批判を行っていたので批判したい。 まず全般的に、通常時の金融政策が無効になる「流動性の罠」にある事を認識していない事が問題に感じる。「流動性の罠」とは、名目金利の非負制約から、どんなに中央銀行が通貨供給を行っても、金融緩和が実現できない現象だ。 だから以下のような主張が出てくる。 円高やデフレは貨幣的現象であって自然現象ではありません 通貨供給量が物価を決定するのは、「流動性の罠」に無いときであって、今の日本ではない。ケインズの『雇用・利子および貨幣の一般理論』を参照しているが、ケインズは投資家が現金保有でいいやと思う名目金利のときは、財政政策を行うべきだと言っている。 為替レートに関する事実誤認も気になる。 2月14日の「目途」公表後に予想インフレ率が上昇し、3月末にかけて為替レートが円安に向かい、
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