先日宣言したように、源氏物語を原文で読み始めました。と言ってももちろん活字になったものですけれど、『源氏物語 現代語訳付き 全10巻合本版』玉上琢也・著 電子書籍版です。 10年計画なので(笑)途中で飽きてお休みする期間もあるとは思いますけれど、古文の美しさを感じながらゆるゆると読んで行こうと思っています。 まずは「桐壺」の冒頭部分から。 いづれの御時にか 女御更衣あまた侍ひ給ひけるなかに、いとやむごとなききはにはあらぬが、すぐれて時めき給ふありけり。 はじめよりわれはと思ひあがり給へる御かたがた、めざましきものにおとしめそねみ給ふ。 同じほどそれより下臈の更衣たちは、まして安かららず、あさゆふの宮仕へにつけても、人の心をのみ動かし、恨みを負ふつもりにやありけむ、いとあつしくなりゆき、もの心ぼそげに里がちになるを、いよいよあかずあはれなるものに思ほして、人のそしりをもえはばからせ給はず、世
