本棚から引っ張りだして、ここ数日の旅先で開いていたのが、「思考の整理学 」 と「『読み』の整理学 」 という二冊の名著の著者、外山滋比古先生が 30 年も前に書かれた「知的創造のヒント」でした。 外山先生の本は、ライフハックという言葉が生まれるずっと前からその本質を射抜いておられ、著書には知的創造に必要な心構えとテクニックが惜しまず盛り込まれています。 「思考の整理学」は思考と発想の広げ方と収束のさせ方を、見事な連作エッセイのような形式で論じ尽くした本ですが、「知的創造のヒント」はその前景となる「アイディアの作り方」という話題をもっとざっくばらんに書いた本になっています。 発想のためには忘却が必要であること、妙想を生み出すために比喩の力を借りなければいけないこと、あえてアイディアの種を寝かせて時が至るのを待つべきことなど、「思考の整理学」を読んだ人ならなじみのあるテーマが、より自由な形で提
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