ブックマーク / dain.cocolog-nifty.com (8)

  • バカは死ななきゃ治らない『「ニセ医学」に騙されないために』

    パラシュートジョークを知っているだろうか。 弊社のパラシュートは安全保障つきです。故障したパラシュートをご送付いただければ、無償で新品とお取替えいたします。ですが、今まで一度たりとも苦情をいただいておりません 自然放置療法とか、ナントカが効くとか聞くたび、このジョークを思い出す。気の迷いをなくす鰯のアタマなら可愛いが、それに命を託してしまうほど愚かになってはいけない。わたしの理性や論理の"正しさ"は、気分や体調で簡単に覆る。大病をして精神的にも参ったとき、どれくらい愚かになれるか。予防として読む。 病気になり、気が滅入っているとき、病気の理由を周囲にぶつけたくなる。矛先が家族や医者に向くとき、医学以外にすがりたくなる。病院の治療だけで大丈夫か、他にできることはないか、藁を探してインターネットを掘削する。患者の不安につけこんで、い物にするのは「ニセ医学」だ。 ニセ医学とは、医学のフリをした

    バカは死ななきゃ治らない『「ニセ医学」に騙されないために』
    mdr52
    mdr52 2014/10/26
  • 科学を伝える技術『サイエンスライティング』

    科学報道に不満がある。 リスクを極端に誇張したり、特定の団体を槍玉にあげつらうことに一所懸命で、エビデンスベースの話がない。新理論や新発見の解説をスルーして、それを成した人ばかりに焦点を当てる。不正確な報道を流布した挙句、訂正しない(わたしが気づかないだけ?)。俺様ストーリーに沿わない主張は、学会内の反対派を持ち上げて潰そうとする(バランスをとるつもり?)。 かくしてネット越しに海外ソースを確かめるのがデフォルトになる。さもなくば、雑誌や書籍といった「形」になったもので再検証するハメになる。日のことなのに、海外から確認するなんて、哀しいやら情けないやら。では、BBCやNatureといった大御所の欧米ならさぞかし見習うものがあるんじゃないかと手にしたのが、書だ。 書は、第一線で活躍するサイエンスライターたちが、自らの知見を伝える実践的ガイドブックだ。いわゆる科学記者に限らず、TVの科学

    科学を伝える技術『サイエンスライティング』
    mdr52
    mdr52 2014/04/20
  • 女は尻だ。異論は認めない『FRaU 2014/3』

    女は尻だ。異論は認めない。 女は尻だ。異論は認めない。 すべては尻であり、尻にある。美しさ、強さ、優しさを兼ね備えた、あらゆる魅力と質の表象であり、かつ全人類の故郷であり桃源郷であり、世界でいちばん穏やかで不滅で争いのない場所である。君に、おっぱい山頂への征服欲があることは理解できる。だが、そこは四足から二足へ移行する際、成熟のバロメーターとして採用された代替品だ。山頂を踏破したら清水で潤すべく、谷へ降り蟻の門渡りを目指せ。お尻を賛美することは、おっぱいを否定することにならない(逆もまた然り)。 この真理に全力を注いでいるのが、『FRaU』3月号だ。「おしりは女のバロメーター!おしりが上がると人生が上がる!」とばかりに、みんなの大好きな魅惑のお尻たちをビシバシ紹介する。尻爛漫の春なのだ。それだけでなく、お尻はダイエットの勘所であり、美尻を目指すトレーニングがキレイにも痩せにもつながること

    女は尻だ。異論は認めない『FRaU 2014/3』
    mdr52
    mdr52 2014/03/01
  • わたしが知らないエロ本は、きっとあなたが読んでいる

    「わたしが知らないエロは、きっとあなたが読んでいる」を作った。 スゴからアダルトなやつを精選していく。エロマンガやグロ小説といった、ダークサイドな奴はここで発酵させてゆく。を持つ手が焼け爛れ、頁を見る眼が拉がれるような、強烈な趣味ばかりなので、覚悟していらしてくださいませ。 そして、いいのがあったら、そっちで教えてください、ぜひ。

    わたしが知らないエロ本は、きっとあなたが読んでいる
    mdr52
    mdr52 2013/08/09
  • この書店がスゴい『TOKYO本屋さん紀行』『TOKYOブックカフェ紀行』

    いわゆる、物量で圧してくるギガ書店ではなく、厳選され演出されたセレクトショップをご紹介―――というよりも、そのガイドをご紹介。いつもの屋を通り過ぎ、電車に乗ってでかける価値あり。 『TOKYO屋さん紀行』に紹介されてる書店に共通するのは、「人とのつながり」。は単品で並べられるのではなく、ある意図をもって他のとの関連性のもとで棚が編集される。そこには店員の意思があり、店のポリシーまで手繰ることができる。興味を惹いた一冊や既読、さらにはイベントを通じて、棚とスタッフに共感する。同調する人が集まってくる―――これからの書店は、そういう「場」を目指しているようだ。 たとえば、千駄木駅から5分の往来堂書店。丁寧に編集された棚が、読み手に「発見」の喜びを教えてくれるという。著者や出版社で分けるのではなく、意味のつながりがあるを並べてつなげてゆく、いわゆる「文脈棚」。これが十八番だった松

    この書店がスゴい『TOKYO本屋さん紀行』『TOKYOブックカフェ紀行』
    mdr52
    mdr52 2013/01/13
    「そうだ、本屋行こう (2013年・冬)」
  • この本がスゴい!2011

    今年もお世話になりました、すべて「あなた」のおかげ。 このブログのタイトルは、「わたしが知らないスゴは、きっとあなたが読んでいる」。そして、このブログの目的は、「あなた」を探すこと。ともすると似たばかり淫するわたしに、「それがスゴいならコレは?」とオススメしたり、twitterやfacebookやtumblrで呟いたり、「これを読まずして語るな!」と叩いたり―――そんな「あなた」を探すのが、このブログの究極の目的だ。 昨年までの探索結果は、以下の通り。 このがスゴい!2010 このがスゴい!2009 このがスゴい!2008 このがスゴい!2007 このがスゴい!2006 このがスゴい!2005 このがスゴい!2004 昨年から始めたオフ会で、たくさんの気づきとオススメと出会いを、「あなた」からもらっている。目の前でチカラ強くプッシュしてもらったり、物語談義を丁々と続けたり

    この本がスゴい!2011
  • 「香水」はスゴ本

    これは、面白い。18世紀フランスの、「匂い」の達人の物語。 匂いは言葉より強い。どんな意志より説得力をもち、感情や記憶を直接ゆさぶる。人は匂いから逃れられない。目を閉じることはできる。耳をふさぐこともできる。だが、呼吸と兄弟である「匂い」は、拒むことができない。匂いはそのまま体内に取り込まれ、胸に問いかけ、即座に決まる。好悪、欲情、嫌悪、愛憎が、頭で考える前に決まっている。 だから、匂いを支配する者は、人を支配する。 主人公はグロテスクかつ魅力的。恐ろしく鋭敏な嗅覚をもち、あらゆる物体や場所を、匂いによって知り、識別し、記憶に刻みこむ。におい(匂い、臭い)に対し、異常なまでの執着心をもち、何万、何十万もの種類を貪欲に嗅ぎ分ける。嗅覚という、言語よりも精緻で的確で膨大な「語彙」をもつがゆえ、人とコミュニケートする「言葉」の貧弱さを低く見る(というか興味がない)。さらに、頭で匂いを組み合わせ、

    「香水」はスゴ本
    mdr52
    mdr52 2011/09/02
    鼻田香作思い出すよなあ・・・w ちょっと読みたい本。
  • 真摯さは、ここにある「夜間飛行」

    ピーター・ドラッカーが強調する「真摯さ」は、サン=テグジュペリの「夜間飛行」にあった。 飛行士が書いたものとして有名だし、じっさい操縦席に居るように生々しい。まぶしいほどの星明りを浴びながら、嵐の目を上昇するシーンは、同じ光を肌に手に瞼に感じるだろう(絶望感とともに!)。徹底して削ぎ落とされ・濃縮されており、描かれなかった場面が、幻肢のようにうずく。そう、飛行士の嫁さんのとこだ。彼女の不安とその先の感情は、削られたからこそ、わたしの肉が削がれたように感じる。 しかし、ここでは夜間飛行の指揮を執るリヴィエールについて書く。郵便会社のマネージャーとして欧州-南米航路を受け持つ。自分に厳しく、同じ厳しさを部下にも強いる「情け容赦のない」プロフェッショナルだ。飛行士や整備士と交わす会話の端々から、畏れられ絶対視されていることが分かる。だが、リヴィエールの内省に触れると、彼の繊細さ、思いやり、感受性

    真摯さは、ここにある「夜間飛行」
    mdr52
    mdr52 2011/05/18
    光文社古典新訳はいいよね。夜間飛行は読んだことあったかなあ、忘れた。
  • 1