電子スピン共鳴スペクトルの例。横軸に磁場の強さ、縦軸に吸収の大きさをとる。一般的にはスペクトルの微分(下)で表す。 ESRスペクトロメーター。中央に2つ並んだ円筒形の電磁石の間にサンプルをセットし、磁場を印加する。 磁場中では、電子のエネルギー準位は電子スピンの影響で分離し、マイクロ波を吸収すると励起する。 電子スピン共鳴(でんしスピンきょうめい: Electron Paramagnetic Resonance、略称EPR、Electron Spin Resonance、略称 ESR[1])は不対電子を検出する分光法の一種。遷移金属イオンもしくは有機化合物中のフリーラジカルの検出に用いられる。 磁場の影響下に置かれた試料中の不対電子は、ある特定のエネルギーを持つ(周波数の)マイクロ波を共鳴吸収し、高いエネルギー準位へと遷移する。この現象を利用することで不対電子の検出を行うのが電子スピン共鳴