21世紀の社会と科学技術を考える懇談会 ―中間報告について― 「社会とともに歩む科学技術を目指して」中間報告の概要 はじめに 20世紀は科学技術の世紀であり、現代文明を発展させ、人類の福祉と生活の利便性の飛躍的な向上に貢献。豊かな日常生活の享受、人類の活動範囲の著しい拡大は、科学技術の所産によるもの。反面、環境破壊等の「暗」の部分も引き起こした。 21世紀は「生命の世紀」と呼ばれるように、ゲノムの解読により生物科学の飛躍的な発展と個人の遺伝情報に基づいた「個の医学」の発展が期待される一方で、情報化の進展の影として犯罪を伴ったりするなど、科学技術の進展は人間、社会への影響を増大させる。 21世紀においては人間社会と科学技術との間に、対置でなく統合を意識した、新しい関係が構築されることを目指し、科学技術会議では「21世紀の社会と科学技術を考える懇談会」を平成11年1月に設置して以来、検