「とても驚いている。これについては考えないといけない」。これが、世界最大のソフトウエア会社、米マイクロソフトのスティーブ・バルマー社長の最初の反応だった。 4月20日、大手ソフトウエア会社オラクルが74億ドルを投じ、同じシリコンバレーに本社を置く、経営不振に陥ったコンピューターメーカーのサン・マイクロシステムズを買収するという報道を受け、コンピューター業界で働く多くの人が同じような反応を示した。 業界関係者に不意打ちを食らわせたオラクル ドットコムバブルの崩壊から本格的に立ち直ることがなかったサンが身売り先を探していたことは周知の事実だった。だが、ほとんどの業界関係者は、サンがいずれ、別の業界有力企業で、3月にサンの買収を申し出たIBMと交渉を再開すると予想していた。 一方で、最近、コンピューターのハードウエア分野に進出し始めたネットワーク機器メーカー最大手のシスコシステムズが、サ