帝人が米自動車メーカーGMと共同で開発していた炭素繊維複合材料が、秋にも発売される予定のGMのピックアップトラックに採用されることが決まった。帝人の広報担当者、渡辺千晃氏が明らかにした。 今回GMが採用したのは、帝人と共同で開発した成形に必要な時間が短い「熱可塑性」の炭素繊維複合材料。GMは1日、モデルチェンジするピックアップトラック「シエラ・デナリ」の荷台構造体部分に同材料を使用し、約28キロの軽量化につながったと発表した。渡辺氏によると熱可塑性の炭素繊維複合材料が自動車用途として採用されたのは世界初。BMWやポルシェ、ランボルギーニなどは加熱することで固まる「熱硬化性」の炭素繊維複合材料をすでに活用している。 帝人はGMと2011年末にこの炭素繊維素材の共同開発を開始。その後も、帝人は17年1月に米複合材料メーカーのコンチネンタル・ストラクチュラル・プラスチックスを総額8億2500万ド