筆者は宅配便業界を離れて時間が経つが、今でも配達が終わらない夢でうなされることがある。それだけ宅配便の現場は過酷だ。特に夏のお中元、冬のお歳暮、その時期に絡む通販サイトのセールの時は、気が狂いそうになるというか、気が狂わないと到底配達なんて終わらない。しかし、一般の人はそんなこと知るよしもない。そんなドライバーたちの負担を少しでも減らせればいいのだが……。 2024年問題、深刻なドライバー不足に加えて現場の疲弊さによる物流危機。経済の血流を途絶えさせないために何をすべきか。 ちょうど現在、通販と物流業界を舞台にしたサスペンス映画『ラストマイル』が封切られ、1日までの公開10日間で、観客動員152万人、興行収入21.5億円を突破したという。この大ヒットを受けてか、SNSでは「物流業界で働く人が少しでも楽になるために、お客はどうすべきか?」という問いかけが散見される。 今回、『ラストマイル』の