ジャニー喜多川氏による性加害が社会問題になっている。報道によく登場するのが「グルーミング」という言葉だ。もともとは「毛づくろい」という意味だが、まるで毛づくろいをするかのように相手の警戒心を解き、性的な目的を達成しようとするところから、この言葉が使われるようになった。「性的グルーミング」や「チャイルド・グルーミング」と呼ばれることもある。 性被害を受けた子どもが、ときに加害者への信頼や親愛の情を示すのはなぜなのかが、この言葉によって説明される。その性質上、加害の事実が隠蔽されやすいが、グルーミングは性的虐待の一形態だ。被害に遭うのは女子とは限らず、男子も女子と同じぐらいリスクがあることがわかってきている。具体的にはどのようなことが行われるのか。識者は「詐欺みたいなもの」「マインド・コントロールの一種」と解説する。(取材・文:篠藤ゆり/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 塾の講師