ビン入りのしょっつる(左)。右はいしる。 しょっつるは、秋田県で作られる魚醤。塩魚汁とも書く[1]。ハタハタなどの原料魚に塩を加え、1年以上かけて熟成させて作る[2]。タンパク質の分解によるアミノ酸やペプチドを主成分とし、うま味と特有の風味を呈する[2]。秋田県の伝統的な調味料で、江戸時代初期から製造されている[1]。 歴史[編集] 江戸時代初期(17世紀)から、秋田の民家ではハタハタなど近海で多量に採れる魚を利用して、しょっつるを製造してきた[1]。一方、延長5年(927年)の『延喜式』には鯖醤、鯛醤などの具体的な魚醤が記録されている事などから、しょっつるの起源がさらに古い可能性も指摘されている[1]。販売を目的とした商業的生産は、明治時代初期(19世紀後半)には始まっていた[1]。一方、1894年に農商務省がまとめた『日本水産製品誌』では、各地の魚醤の記録がある一方で、なぜかしょっつる