「言葉もない」「全くの想定外」-。交番を訪れた女性に相模原署員がわいせつな行為をした事件は、県警内部に大きな衝撃をもたらした。特に、住民に最も身近な交番勤務員が制服を着たまま起こした事件とあって、「制服への信頼が揺らぐ」と危機感を強めている。 「情けない」。ある幹部はこう嘆息する。県警では不祥事が相次ぎ、今年に入っても児童買春容疑や痴漢容疑などで逮捕者が出ている。だが今回は、相談のため交番に足を運んだ女性に、制服を着用したままわいせつな行為をしたとされ、「(他の事件と)別次元で言葉も出ない」。 別の幹部も「思いもよらない事件」と声を落とす。「組織を挙げて不祥事撲滅に取り組んでいるだけに無力感すら感じる」といい、「住民の信頼があってこその警察。現場がやりづらくなるのでは」と懸念する。 「日々の警察活動で住民から頼られたり、感謝されたりした経験が(辻容疑者にも)あったはず。そうした原点を