明治期の「恋愛」という新たな観念の登場は、異なる歴史的・社会的文脈のもとにあった男女に、それぞれ何をもたらしたのか。恋愛をめぐる社会的な共通認識がつくられるプロセスをジェンダーの視点からたどり、恋愛という観念がいかに男性と女性にとって異なる意味をもつものとして形成されていったのか、資料を基に鮮やかに描き出す。 【電子書籍あり】 紀伊國屋書店 Kindle honto VarsityWave ヨドバシ.com AppleBooks はしがき 序 章 問題視角──恋愛における「自己」とジェンダー 1.近代的「自己」への着目 2.男女の非対称性の形成過程の解明 3.男女という枠組みの形成過程の解明 4.本書の課題と構成 第一章 夫婦愛の成立──「自己」と「役割」の緊張関係 1.「自己」の誕生 2.夫婦愛の成立 3.夫婦愛のジェンダー構造 4.肉体性へのまなざし 第二章 反社会としての恋愛──男た