妖怪の娘 八十歳はぜったい過ぎてる。なのに妊娠してる。しかも足がぐちゃぐちゃ。どーなってるの? 優先席の権化みたいなおばあさんがこっちに来る。優先席に座ってるぼくの方へ! おばあさんがぼくの前に立った。全身に大量の「おなかに赤ちゃんがいます」のキーホルダーをつけてる。思わず見上げると、おばあさんはぼくをガン見してた。白目をむいてるけどぜったいぼくを見てる。そしてガクガク震えてる。 席を譲った方がいいのかな? でもこう見えて実は元気かもしれない。いいんですいいんですって席を譲らせてくれなかったら恥ずかしいじゃん。老人扱いするなって怒られたら恥ずかしいじゃん。 「せ、席を、譲っていただけないでしょうか」 ほとんどヤスリで木を削るみたいな音だったから聞き取りづらかったけど、おばあさんがぼくにそう言った。それでほっとして、公式に席を譲ろうと思って立とうとしたら、いきなりとなりのサラリーマンがぼくの
教室に入ると、すきなひとが3人、なんでもないひとが19人、あとの8人はきらいです。 とくにまんなかの方でつんとすましているあの女の子と、いちばん後ろの、いまにもしゃべり出しそうに身をのりだして目をかっと開いた男の子、あれは大きらい。 みんなおなじ人間、顔があって目がふたつ、鼻がひとつに口ひとつ、髪の毛でふたをされて、お弁当箱のようにおさまっているのに、それでも、どうしてこう、すきやきらいがあるのだろう。でも、お弁当箱にだって理屈なく、色がいいとかわるいとか、形が丸くて愛らしいとか、すきもきらいもあるんだから、ひとにないのはおかしな話だ。 「お、お前は、今朝の!」 わたしが名前を言う前に、その、いちばん後ろの席の男の子が立ち上がって大声を上げた。どうやらすごくおどろいて、顔が上気している。 「お前が転校生!?」 わたしにはわけがわからない。まばたきだけをなんども打った。 「朝に何かあったの?
これで、今月は3度目だ。 どうも最近は競技が変わるのが早すぎる、更衣室で俺はチームメートにそうぼやいた。 まあそういうな、仕事じゃないか、と奴は支給された新しいユニフォームにさっさと着替え始める。 「しかしあれだな、サッカーのパンツってのは足がスースーして妙な感じだな」 先週まで俺たちは野球のユニフォームを着ていた。 その前はラグビーだった。 それがプロスポーツ選手の仕事なんだ、と言われたら黙るしかない。 「だがこれが本当にプロの仕事と言えるのか?もっと前からルールが変わることを教えられていたらちゃんとした練習ができたし、コンディションだって整えられるのに。こんな突然変更を伝えられて、良いプレーができるわけがないじゃないか」 チームメートはほんの少しだけ苦い表情を浮かべたが、服を着る速度を緩めることなく、まあ仕事だから仕方ないさ、とだけ答えた。 ちぇっ、と俺は舌打ちをしてしぶしぶサッカーの
2014-08-23 ピサ 私ジョバンニ・ジョルジョはピサで郵便配達の仕事をしている。生まれてこの方、ピサの街から出たことがなかった。ピサは花の都フィレンチェの西に位置する。傾いた古い塔しか取り柄のない小さな街だ。仕事柄、街のことは隅から隅まで知り尽くしている。ある初夏の休日、私は街の中心の少し南を東西に横切るアルノ川のほとりを歩いていた。ここでは週末になると、様々な商売人がやってきてマルシェが開かれる。早朝から店を開く準備が始まり、花や野菜や果物、石鹸にポストカードに手作りの人形まで通りに並ぶ。今日はこの後、数年来付き添った恋人のアリーチェとデートの予定だった。アルノの市に来ていたのは、アリーチェに渡す花を買うためだ。***アリーチェはピサで観光ガイドの仕事をしている。約束の時間より少し前、彼女はメディチェオ通りの端にある待ち合わせ場所のカフェに着いた。イタリアではほとんどの男が恋人に花
ugNews.net は2014年2月に10歳になります。 個人の運営するサイトで10年続くことは珍しいと思います。 中学2年生のときにサイトを開設し、今、社会人3年目になろうとしています…。 ほとんど青春はこのサイトと共にありました。 稀~に「個性的なサイト」と評されることがある当サイトですが、 その歴史を辿っていくと恐ろしいパクリ、パクリを経て、今の形になっています。 いい機会ですので、昔はこんな感じでしたハハハということで過去10年を振り返ってみます。 なお、できるだけ当時のログを参照しつつ書いていますが、 たまに今の自分の主観で書いてるところもあります。 Tweet 年代別INDEX ■ 2004 2/27 個人ニュースサイト「newsG」として更新を開始。元々プロレス関係のサイトを運営していたときにネタに困り、とりあえずニュースサイトへのリンクを張った更新を続けていたときに「これ
週刊少年VIP アティカルディーゼ・ハート 第一話 俺の能力! 第二話 ルール 第三話 取れない指輪 第四話 実験 第五話 初めての戦い 第六話 共闘 第七話 それぞれの思惑-前編- 第八話 それぞれの思惑-後編- 第九話 始動! 第十話 夕 第十一話 夕② 第十二話 新勢力 第十三話 謎 第十四話 お友達 第十五話 第三の仲間!? 第十六話 攻略情報 第十七話 相性 第十八話 聖戦 第十九話 決裂 第二十話 邪魔者 第二十一話 四季と凛 第二十二話 四季と凛② 第二十三話 人数情報 第二十四話 登場人物紹介 過去TOP絵など 頂いたもの 頂いたもの2 連絡先→taihouman☆gmail.com 作者コメント:本当にありがとうございました。 大砲マン先生に励ましのお便りを送ろう!! 〒
1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/12/08(日) 00:17:13.02 ID:XZfRSSXLo 幼馴染「……」 幼友「……」 幼馴染「……はあ」 幼友「五回目」 幼馴染「え?」 幼友「あんたがこの店に入ってから溜め息をついた回数」 幼馴染「……あ、ごめん」 2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/12/08(日) 00:17:44.14 ID:XZfRSSXLo 幼友「謝らなくていいよ、べつに」 幼馴染「……うん」 幼友「……」 幼馴染「……」 幼馴染「……ふー」 幼友「六回目」 幼馴染「あう」 3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/12/08(日) 00:18:36.61 ID:XZfRSSXLo 幼友「ねえ、わたしたちって友達だよね?」 幼馴染「……え? あ、うん」 幼友「わたしが思うに、友達って言うのはさ
1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/01 02:30:25 ID:Fs193yXx0 エイプリルフールという事で嘘をついた話を告白。 俺は当時17歳。 高校の漫画研究部ではまあまあ上手いほうで、ゲーム雑誌の常連はがき職人だった。俺は調子に乗って 「色んな編集部から仕事頼まれてる」 「ジャンプから連載の話持ちかけられてる」 とかふかしまくってた。 ちなみに画力は今で言うとPIXIVでも「あー勘違いしちゃったんだね・・w」みたいな感じのレベル。 下手な上に寒い感じの絵柄。 (ちなみに今現在は絵は書かない。車の販売) そんな俺には毎週楽しみにしているものがあった。 若手の声優がMCを務めるラジオ番組だ。
フジテレビに入社したこの女子アナ、外道であったゆえゲドパンと呼ばれている。ゲドパンは入社早々カトパンを腹パンして外道ぶりをまざまざと見せ付けた。 「生意気なのよね。」 とんでもないことである。カトパンはただ、給湯器に鼻くそを入れていたゲドパンを注意しただけなのだ。自分の鼻くそであればまだしも、どこの馬の骨ともわからぬ鼻くそを大量に投入していたゲドパンを、ただ注意しただけなのだ。しかしゲドパンはカトパンの目すら見ずに振りむきざま、腹にグーパンを決めたのであった。 (最近の若い子は厄介ねって、思うようになるなんて私もベテランなのかしら) カトパンは激痛に耐えながらホンマでっか!?TVの収録に向かった。今の一撃で妊娠できない身体になっていた。 ゲドパンは生田アナを犯して孕み、1ヵ月後には妊娠検査薬を見せて生田の正妻、妊娠中の秋元アナを気絶させ、返す刀でカトパンには 「あたし妊娠したんですよ。カト
あたしとともみって親友じゃん? てか神友じゃん? だからはっきり言うんだけどー。あたし、ともみのこと嫌いってかんじする。 あ、ちがうちがう、嫌いってっても、いい意味で嫌いだから。 だーょ。あたしたち神友じゃん? わるい意味で嫌いだったらそれって神友じゃなくない? それって敵だし。 で、なんで嫌いかっていうと、くさいから。 ともみってくさいよ? 小さいときからくさくない? セミ炒めたみたいなにおいするじゃん。 えー? 今知ったの?? うけるー。 うけるんですけど。 あたしさぁー。 ずーっとともみがわざとセミみたいなにおいさせてるって思ってて。ちがうとかびびるよね。自動的にセミ臭いとか。 あ、でもでもぜんぜんイケてるってー。あたしがショップの店員ならそう言う。 あたしはともみのこと嫌いだし、みんなもともみのこと嫌いだけど、夏になると、すっごいいっぱいオスのセミ、いっつもともみにたかってるじゃん
2012年01月24日 店長「勇者君だっけ?じゃあ面接始めるね」 Tweet SS 勇者・魔王・ファンタジー・異世界 コメント( 38 ) 1:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b):2011/12/09(金) 03:16:45.19 ID:zW3uM19AO 店長「履歴書書いて来た?」 勇者「はい」 店長「じゃあ見せて」 ぱらり 店長「……う〜ん」 勇者「………」 店長「これはどういうことかなぁ……」 勇者「え?」 店長「コンビニのバイトだからって舐めてるのかなぁ?」 勇者「はい?」 店長「まず、君の歳が約2500歳ってどういうことなの?」 勇者「あ……、すいません、約って付けたのはしっかり覚えていないからで……」 店長「いやね、俺は約に引っかかってる訳じゃないんだよ」 勇者「はあ」 【書籍化】SS速報VIP傑作集 勇者と魔王篇 元スレ 店長「勇者君だっけ?じゃ
暗い会場の巨大モニターに、「5」と書かれたエレベーター前でゴリラがウロウロしているライブ映像が映し出された瞬間、会場は歓喜と落胆の声、そしてやや気の抜けた笑い声に包まれた。 「A gorilla is in the fifth floor. 」 会場に明かりがつくと、そこに、いい背広をラフに着こなした金持ち達が百人単位で不気味に浮かび上がった。全員、また5階かよ、という顔をしている。 各テーブルの上には、先ほど紹介されて盛り上がっていた「まっすぐの万札の上に10円玉を乗せる方法」の残骸がゴミのように転がっている。後で、選りすぐりの白人給仕たちがチップ代わりにポケットに突っ込んでいくだろう。 「お金の計算タイム!!」 と元気な声がアナウンスされ、先ほどベットされた札束があちらからそちら、こちらからあちらへ空中を飛び交った。6億損した金持ち、70億得した金持ち、100億損した金持ち。たくさんの
MAIL My追加 All Rights Reserved ※ここに掲載されている文章は、全てフィクションです。 ※長いこと休んでいてすみません。普通に元気にやっています。 ※古いメールアドレス掲載してました。直しました。(2011.10.12) ※以下のところから、更新報告・新着情報が確認できます。 → [エンピツ自由表現(成人向け)新着情報] ※My Selection(過去ログから幾つか選んでみました) → 金魚 トンネル 放火 風船 蝶 薔薇 砂男 流星群 クリスマス 銀のリボン 死んだ犬 バク ドラゴン テレフォンセックス 今、キスをしよう 俺はさ、男の子だから 愛人業 DiaryINDEX|past|will いつも不思議に思っていたのだ。彼女のことを。 とりわけ美人でもなければ、スタイルがいいわけでもない。なのに、いつも沢山の男の子に囲まれて毎日のようにデートしている彼女。大
ヒソダさん(仮名)はとてもいい人です。 いい人だよね、と言われる人は大勢います。というか世の人々の多くは、「どちらかといえばいい人」に入るのではないでしょうか。 ですから、「いい人」ってのは別に珍しい存在ではありません。 けれど、ある人にとって「いい人」に思える誰かが、別の誰かにとってはちっとも「いい人」なんかじゃないってことも、よくある話です。 そういう意味では、ヒソダさんはとても珍しい人でした。だって誰もが、彼を「いい人」と褒めるのですから。 ヒソダさんてああ見えて実はちっともいい人じゃないよね。そんな陰口を一切叩かれることがなく、 「ヒソダさんてどんな人?」 という問いに皆が口をそろえて 「いい人だ。とてもいい人だよ」 と答えるというのは、なんだかすごいことだな、と十年前の私は思っていました。 その日も私は、「ヒソダさんはいい人だね」と言いました。 すると友人のルルカ(仮名)は、ぎゅ
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