愛知県豊川市で2010年、会社員岩瀬一美さん(当時58歳)ら2人を殺害、3人に重傷を負わせたとして、殺人罪などに問われた長男で無職の高之被告(32)について、最高裁第2小法廷(小貫芳信裁判長)は19日の決定で被告の上告を棄却した。 懲役30年とした1、2審判決が確定する。 1、2審判決によると、引きこもり生活を続けていた高之被告は10年4月、弟にインターネットを解約されたことに腹を立て、同居していた5人を次々と包丁で突き刺し、父親の岩瀬さんとめいの金丸友美ちゃん(当時1歳)を殺害。母親ら3人に重傷を負わせた後、自室に放火した。 1審・名古屋地裁岡崎支部の裁判員裁判は、高之被告に殺意と責任能力を認めた上で、知的障害があったことなどを理由に、検察側が求刑した無期懲役を避け、有期刑の上限を選択。2審・名古屋高裁も支持した。