労働者の安全第一を訴えて会見した原告の(左から)大久保さん、田中さん、高山さん=福井市で2018年2月28日、大森治幸撮影 三星化学工業(東京)の福井工場(福井市)で働いた従業員らが次々とぼうこうがんを発症した問題で、発症したのは同社に安全配慮義務違反があったためだとして、40~60代の従業員と元従業員の男性4人が28日、総額3630万円の損害賠償を求めて福井地裁に提訴した。記者会見した原告団代表の田中康博さん(58)は「違反はないとする会社の姿勢は許せない」と訴えた。【大森治幸】 訴状によると、4人は1988年から97年の間に福井工場で働き始め、2015年と16年にぼうこうがんと診断された。全員、切除手術を受けたが再発リスクが高く、内視鏡などによる定期検査を受ける必要がある。