北海道喜茂別町で昨年5月、法定速度を超えて乗用車を運転したとして、道交法違反罪に問われた札幌市厚別区の会社役員の男性被告(81)に、札幌地裁は16日、追突を避けるための緊急避難だったと認め、無罪(求刑罰金4万円)の判決を言い渡した。 判決理由で大久保俊策裁判官は、男性は前後を別の車に挟まれていたことを挙げ「当時、後続車が1、2メートル後方で密着したように迫るなどの普通ではない走り方をしており、追突事故に至る可能性は低くなかった」と指摘。その上で「被告は前の車を追い越す際に法定速度を超えたが、今回のケースでは後続車との事故を防ぐためにはやむを得なかった」と認定した。 男性は昨年5月29日午後5時15分ごろ、喜茂別町の道路で法定最高速度の60キロを超える94キロで走行したとして起訴されていた。 札幌地検の浦田啓一次席検事は「予想外の判決。上級庁と協議の上、対応を検討する」とコメントした。
動画投稿サイト「FC2」で自身の自慰行為の動画を公開したなどとして、京都府警は15日、児童買春・ポルノ禁止法違反(公然陳列)と公然わいせつの疑いで、静岡県森町の県立高校2年の男子生徒(16)を書類送検した。府警によると容疑を認め、「ネットで注目を集めたくて始めた。見られるのが快感になった」と供述している。 書類送検容疑は5月9日、動画投稿サイト「FC2」で、18歳未満である自身の下半身が映った自慰行為の動画を公開。4月19日には、サイトのライブ配信サービスで自慰行為の映像を配信したとしている。 府警によると男子生徒は同サイトで「高2年男子」を名乗って、同様の動画7本を公開。1本100~300円で有料配信していた。ライブ配信は無料で、「今年に入って10回くらいやった」と供述しているという。2月、府警のサイバーパトロールで発覚した。
古代刀剣「七支刀(しちしとう)」(国宝)の復元を手がけた奈良県無形文化財保持者の刀匠、河内國平(くにひら)さん(72)=同県東吉野村=が、現代では不可能とされた鎌倉~室町時代の名刀が持つ地紋「映(うつ)り」の再現に成功、刀剣界最高の「正宗賞」を受賞した。専門家は「不可能とされた現代の材料で再現する技術を持つ唯一の刀匠だ」としている。800年前の技…40年かけ研究 「映り」は、刀の強度を高めるための特殊な熱処理で発生する、鎌倉から室町時代の名刀にみられた地紋。江戸時代以降には絶え、現代の日本刀の材料「玉鋼(たまはがね)」では、再現不可能とされていた。 河内さんは、「正宗」や「一文字」など名刀を産出した鎌倉時代の古来の鍛冶作業にこだわり、約40年来の研究や経験を基に、「映り」の再現メカニズム解明に成功。ほぼ100%の確率で映しを再現できるようなったという。6月10日に開幕した日本美術刀剣保存協
身長190センチの被告の背中が法廷では小さく見えた。平成25年元日、京都府城陽市の住宅街にある中華料理店から82歳のおばあさんが病院に運び込まれ、4日後死亡した。祖母を殴り死なせたとして傷害致死の罪に問われたのは、孫の中でも特におばあちゃん子で、長年ほぼ1人で面倒をみていたという孫の男(36)だった。前年夏頃から認知症の症状が出ていたという祖母。言って聞かせれば分かると部屋中を注意の張り紙だらけにしていた孫。なぜ悲劇は起きたのか。取材を続けると、決して人ごととは思えない重い現実があった。(京都総局 小川原咲)部屋の至る所に張られた注意書き 被告は祖母を親しみを込めて「おばあ」と呼んでいた。法廷記録などによると、「昔から口が達者で頑固だった」というおばあの異変に周囲が気づき始めたのは、24年夏ごろだ。 食事や排泄(はいせつ)などにはまだ大きな問題はなかったが、たばこの火の不始末でボヤ騒ぎにな
ジャンプによる振動が問題となっている「Zepp Namba『OSAKA』」(右手前)。左手前にあるのがクボタ本社の第1別館=大阪市浪速区(岡野祐己撮影) 関西を代表する大阪市浪速区の有名ライブハウス「Zepp Namba『OSAKA』」で、ライブ中の観客らのジャンプにより、隣接する機械大手「クボタ」の本社ビル6棟のうち2棟が大きく揺れ、同社が度々苦情を申し入れる事態になっていることが分かった。Zepp側は観客にジャンプの自粛を呼びかけることしかできない状態で、事態は平行線のまま。ライブによる振動は他の施設でも問題になっており、新たな“環境問題”になりかねない状況だ。「縦ノリ」50m先…耐震ビルで「船酔い」 クボタ関係者などによると、最初に揺れが確認されたのは昨年4月27日夜。ライブハウスの北約50メートルにある同社第1、第2別館で「船酔いになったような」(同社社員)激しい横揺れが発生したと
「記者って凡人のプロ」 入社前、在学していた大学のマスコミに関する講義に招かれた新聞記者が、こう話していた。新聞は子供からお年寄りまで、専門知識を持たないたくさんの“普通”の人が読むものだから、普通の人に伝わるよう、普通の人が感じる疑問を専門家に質問し、普通の言葉で文章にしていくのが記者の仕事だという意味。 その言葉を痛感した出来事がある。8月、「筋力余裕度計」の開発を取材したときだった。記者2年目。立命館大学びわこ・くさつキャンパスがある滋賀県草津市を担当するようになって3カ月あまりで、初めての科学取材だった。 世界初の筋力余裕度計 「筋力余裕度計」は、体にセンサーをつけて屈伸運動をするだけで日常動作に必要な筋力を測定でき、年齢に伴う筋力の衰えもわかる機械で、開発は「世界初」というふれ込みだった。びわこ・くさつキャンパスにある立命館大スポーツ健康科学部の吉岡伸輔助教(生体力学)らの研究チ
偽計業務妨害罪で起訴され、釈放されたアニメ演出家、北村真咲さん(42)は、任意聴取の段階から「身に覚えがない」と否認を続けていた。大阪府警内部には立件に自信を見せる幹部がいる一方、一貫して否認する北村さんの姿勢に容疑を疑問視する声もあった。 府警捜査1課は、北村さんの通信機器を経由して予告が送られたことを割り出したが、第三者が機器に接続した可能性もあり、約1カ月にわたり任意での捜査を続けた。 北村さんのパソコンには殺人予告メールが送られた大阪市のホームページにアクセスした痕跡があり、検索ソフトによるウイルス感染も確認されなかったため最終的に別人の関与はないと判断した。 パソコンを解析した際には、外部から遠隔操作できるプログラムは既に削除されていた。自動的に削除される仕様だったかどうかは不明だが、同課幹部は「パソコンの中身を全部調べたら何十年もかかる」と嘆く。 ある検察関係者は「大人数を動員
9月2日に自殺した兵庫県川西市の県立高校2年の男子生徒(17)がいじめを受けていた問題で、男子生徒の自宅のパソコンの記録の大半が消去されていたことが18日、捜査関係者への取材で分かった。兵庫県警は今後、消去されたデータの復元を進める。また県警は自殺の経緯を調べるため、男子生徒と同じクラスの生徒全員だけでなく、担任教諭らからも任意で事情を聴く方針。 捜査関係者によると、男子生徒が自殺した経緯を把握するため、県警はすでにいじめへの関与を認めた3人を含め、男子生徒と同じクラスの生徒約40人から事情を聴いた。ただ、現時点では暴行や傷害、脅迫など刑事事件として立件できるような内容は把握していないという。県警は今後、担任教諭ら高校側関係者からも任意で事情を聴き、事件性の有無について慎重に調べる。 一方、自殺した男子生徒の携帯電話のメール履歴だけでなく、自宅にあった男子生徒のパソコンの記録もほとんど消去
大阪府警北堺署の30代の巡査部長が「消せるボールペン」で調書を作成した上、容疑者が署名押印した後に勝手に書き直して改竄(かいざん)していたことが22日、捜査関係者への取材で分かった。改竄は助詞の使い方や文章の手直しで、事件の立件に影響はなかったが、府警は虚偽有印公文書作成・同行使容疑で書類送検し、懲戒処分を行う方針。 府警幹部は「署名押印後の調書を書き換えてはいけないという基本すら分かっていないのは大きな問題だ」と指摘。巡査部長は調べに「大変なことをしてしまった」と説明しているという。 捜査関係者によると、巡査部長は昨年末に発生した府迷惑防止条例違反事件で、自首してきた容疑者の「自首調書」を作成する際、鉛筆のように文字を消すことができるボールペンを使用。調書作成後、署名と押印させて完成させた。しかし、その後、人の歩く方向を「右」から「左」と書き換えたり、「見る」の前に「しっかり」という言葉
16日夜から17日午前にかけて行われた陸上自衛隊第1師団(東京都練馬区)の連絡要員の自衛隊員が23区に徒歩で出向き、被害状況や出動要請の有無などを確認する統合防災演習で、自衛隊側が23区に「隊員を区役所庁舎内に立ち入らせてほしい」と要請していたにもかかわらず、11区が拒否していたことが22日までの産経新聞の調べで分かった。区職員の立ち会いも要請していたが、7区の防災担当者は立ち会わなかった。要請を拒否した区には「区民に迷彩服を見せたくなかった」と明かした担当者もいた。(三枝玄太郎) 隊員の立ち入りを認めなかったのは、千代田▽中央▽港▽新宿▽目黒▽世田谷▽渋谷▽中野▽杉並▽豊島▽北の11区。大半は「自衛隊から要請がなかった」と断った理由を説明した。 防災担当職員が立ち会わなかったのは千代田▽中央▽港▽墨田▽世田谷▽渋谷▽中野の7区。各区とも「要請がなかった」と口をそろえる。千代田区の担当者は
DVDのコピー防止機能を無効化するソフトを販売したなどとして、警視庁サイバー犯罪対策課は、不正競争防止法違反(譲渡目的展示・譲渡)の疑いで、千葉県松戸市上矢切、出版社「三才ブックス」(東京・神田)の取締役、海塚義昭(43)と、東京都墨田区業平、会社員、及川忠宏(40)の両容疑者ら4人を逮捕し、法人としての同社も書類送検した。 同課によると、昨年12月に改正法が施行されてから、DVDのコピー防止機能解除での摘発は全国初。全員容疑を認め、海塚容疑者は「会社の利益のために販売を続けていた」などと供述しているという。 同課によると、海塚容疑者らは、5年前から自社のホームページや書店で、DVDのコピー防止機能を無効化するための不正プログラムを収録したCDーROMを付録として付けた書籍を1冊1050円で販売。少なくとも昨年12月から約4000冊販売し、約400万円の売り上げがあった。 逮捕容疑は、2~
群馬県藤岡市の関越自動車道で乗客のうち7人が死亡し38人が重軽傷を負ったバス事故で、バスのチケットを売った楽天トラベル(東京)が事故翌日の4月30日、被害者らに「ご乗車はいかがでございましたか?」などとアンケートへの回答を求めるメールを送っていたことが3日、同社などへの取材で分かった。 メールは同社のサイトを通じ、事故を起こしたバスのチケットを申し込んだ会員20人に送られており、被害者のほか家族らも含まれる。 楽天トラベルは「メールは自動送信されるシステムだった。受信した方やその家族に不快な思いをさせ申し訳ない」と陳謝。メールを受け取った被害者や家族らは「あまりに無神経ではないか」と憤っている。 同社によると、メールは4月30日、送信された。乗務員の対応やバスの設備などへの感想を寄せてもらうのが目的という。
京都府亀岡市の市立安詳(あんしょう)小学校の児童ら10人が集団登校中にはねられ死傷した事故で、京都府警亀岡署の男性警部補が容疑者の少年(18)の父親(47)に被害者全員の連絡先一覧を無断で提供していた問題に絡み、被害者の携帯電話番号を父親側に伝えていたのは同小の男性教頭(51)だったことが26日、亀岡市教委への取材で分かった。 教頭が漏らしたのは、死亡した松村幸姫(ゆきひ)さん(26)の携帯電話番号。松村さんの娘が同小に通っており、教頭は「少年の親類から頼まれた。信頼できる人物だったので教えた」と説明しているという。 松村さんの遺族が25日、松村さんの携帯電話を複数回鳴らした少年の父親に、だれから番号を聞いたか問いただしたところ、父親が「警察から聞いた」と説明。遺族が亀岡署に抗議し、警部補による連絡先の無断提供問題の発覚につながった。 警部補は少年の父親の求めに応じ、部下に命じて被害者10
軽ワゴン車を運転していた会社員、藤崎晋吾容疑者(30)の姉(34)が12日、京都市西京区の自宅で産経新聞の取材に応じ、藤崎容疑者にてんかんの持病があったと明かした上で、「大勢の方々の命を絶ってしまい、どうおわびしていいか分からない」と悲痛な表情で話した。 姉によると、藤崎容疑者は20歳のころ、市内の路上でバイク事故を起こして大けがを負い、その後は言葉がうまく話せなくなるなど、言語障害をきたすようになった。 リハビリを続け、4~5年後には元の生活を送れるまでに回復。しかし、約1年前に酒席で突然意識がなくなって倒れたほか、最近ではてんかんの症状が頻繁に出るようになり、家族の間ではプライベートでの車の運転を禁止していた。今月初旬には、母親が藤崎容疑者の障害認定手続きで区役所や保健所を訪れたばかりだったという。 だが、最近は勤務先のあい染め販売会社の仕事で車を使うようになっていた。会社によると、こ
国民新党の下地幹郎幹事長は5日夜、国会内で民主党の輿石東幹事長と会談し、連立政権離脱を主張していた亀井静香代表と亀井亜紀子政調会長の2人を同日の議員総会で解任したと伝えた。下地氏ら6人で今後も与党として活動し、新たな代表に自見庄三郎郵政改革担当相を選出したことも伝達した。会談後、下地氏が記者団に明らかにした。
空母開発を進める中国が、艦載機の着艦に不可欠な機体制動用ワイヤをロシアから購入しようとして、拒否されたことが22日、分かった。民間軍事研究機関、漢和情報センター(本部カナダ)がロシア当局者らの話として明らかにした。購入失敗で「中国の空母開発計画は大きく妨げられる」としている。 ワイヤは甲板に設置され、艦載機の機体フックを引っかけて急停止させる仕組み。製造には特殊な技術が必要で、中国の空母はワイヤ装備のめどが立たなくなっているもようだ。 同センターによると、中国側とロシアは2007年にはワイヤ4セットの売買交渉をしていた。ロシア側の拒否理由の一つに、中国がロシア製戦闘機「スホイ33」をコピーして艦載機「殲15」を製造していることへの不満があるという。(共同)
東日本大震災に伴う福島第1原発事故は、国民に従来のエネルギー政策の見直しを迫っている。直接の被災地ではない埼玉県でも、計画停電が行われたり、自治体がこぞって節電を呼びかけたりしており、電力危機と無関係ではいられない。7月の県知事選でもエネルギー政策のあり方が大きな争点になりそうだ。そんな中、さいたま市在住の男性が水と重力と浮力のみを駆使して電気を発生させる装置を発明し、特許を取ったという情報を得た。太陽光や風力などエコ発電なら現在でもあるが、もし本当なら、時間や天候にも左右されない“究極の自然エネルギー”ではないか。破壊された原子力発電所から飛んだ放射能に怯える日本人にとっての救世主になりうるかもしれない。(安岡一成) 高校の時は数学や理科が苦手で文系に進んだ私。今回の取材には基礎的な知識が不足しているかもしれないと、以前に取材で知り合った都内の某大学理学部物理学科2年で力学や電磁力などを
東日本大震災でエネルギー政策の転換が叫ばれる中、重力と浮力だけを利用して電気を発生させる装置をさいたま市浦和区の会社役員、阿久津一郎さん(80)が発明した。パチンコ玉を内蔵したピンポン球を高い位置から落として歯車を回して発電、水の入ったパイプの中で球を再び浮力で上昇させて循環させるもので、平成22年10月に特許を取得した。実用化されれば、天候や時間に左右されない“究極の自然エネルギー”として注目を集めそうだ。(安岡一成) 阿久津さんが開発した装置は、容量約10リットルのアクリル製の箱に、高さ約2メートルの「蓄水管」「上昇管」「落下管」という3本のパイプがついただけの簡単な構造。上昇管には水の逆流を防ぐため、落下管には圧力を保つための弁がそれぞれ取り付けられており、上部でつながっている。落下管には発電機と連動した歯車が取り付けられ、回転すると電力を発生させる仕掛けになっている。 まず、落下管
「一定のめど」が学校の教育現場で盛んに使われているらしい、と教育産業関係者から聞いた。使うのは生徒だ。 教師が生徒に、掃除をやるように、とか、教室の移動を速やかに、などと指示を出すと、「一定のめどがついたら」と返ってくるのだという。教師は「今すぐにやりなさい」、あるいは「一定のめどとはいつか」などと作業を促すという。やれやれである。 菅直人首相がこの言葉を使って退陣を表明したのが6月2日。その後のしぶとさには目を覆う。 その教育関係者は「子供は、学んでほしくないと思う事柄に限って素早く学ぶ」と苦笑する。そして、「お笑い番組の中に、子供に見せたくないなどとレッテルをはられているものがあるが、私にとっては、うそのつきかたやごまかし方、はぐらかし方が詰まった政治の報道番組や国会中継の方が子供に見せたくない番組にあたる」と真顔で言った。 時間稼ぎをする「一定のめど」症候群の弊害は経済にも及ぶ。 1
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