そもそも、宗教とは信仰であって、自分の心の拠り所として信じるものなのです。自分でどのような宗教を信じようが何しようが、それこそ財産全てをお布施にしようが自由なのですが、他人に迷惑をかけてはいけません。 信じる心というのは人それぞれの価値観によるものです。自分の尺度で信じる信じないを判断すればよい。人から勧誘されて無理に信じるものでもない。なのに、如何わしい宗教であるほど熱心に勧誘をしてくるのですからおかしなものです。宗教は勧誘されるものではない。自からアクションを起こして信じるものなのだ。 ある土曜日の午後、一人でうだうだとテレビを見て過ごしていると、電話がけたたましく鳴った。家の固定電話に電話などほとんどないのに、珍しいなと思いつつも受話器を上げる。不意に訪れたコールの主は大学時代の旧友からのものだった。 「もしもし、Nだけど・・・俺のこと覚えてる?」 大学卒業以来、とんと音沙汰のなかっ