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ブックマーク / ohtake.cocolog-nifty.com (8)

  • 市場競争のメリット: 大竹文雄のブログ

    大竹先生、 今回の投稿面白く拝見させていただきました。意外にも(特に中堅私立、旧国公立大の)経済学部の講義室でも「市場競争のメリット」がうまく伝えられていないように感じます。ほとんどの学生は公務員試験か大学院進学のため、エッジワースボックス上の経済主体の無差別曲線が互いに接する契約曲線と呼ばれる点列、軌跡が、「互いにこれ以上効用を最大化できないという意味で」パレート最適な状態である、と暗記し、いまひとつそれが市場競争の(パレートの意味で)メリットを表していると具体的なイメージで持って考えていないように感じます。抽象的過ぎるのです。ある先生は「比較優位」の原理を持ち出して、具体例を使って市場競争のメリットを唱えていましたし、別の人はそのメリットをマントラのごとく唱えます。そういった事情を反映してか、経済学徒がいう「効率性」が民間のビジネスマンが使うそれと言葉の意味が異なっているようにも感じま

    市場競争のメリット: 大竹文雄のブログ
    mic1849
    mic1849 2008/09/20
    '消費者保護の仕事は、本来は公正取引委員会の仕事のはずなのに、消費者庁という別の組織が作られようとしていることが、日本の独占禁止政策の歪みを反映しているのではないか'
  • どこまでやったらクビになるか: 大竹文雄のブログ

    「ブログで社内事情を書いている社員がいてヒヤヒヤしています。あの社員はクビにならないのでしょうか?」 こんな疑問をもっている人は多いのではないだろうか。 大内伸哉教授の『どこまでやったらクビになるか』(新潮新書)は、誰でも疑問に思っているような職場にかかわる法律問題に、軽妙に答えてくれる。このを読んで最低限の理論武装をしておかないと、クビになってからでは遅い。 目次 1講 ブログ 2講 副業 3講 社内不倫 4講 経費流用 5講 転勤 6講 給料泥棒 7講 内部告発 8講 合併 9講 残業手当 10講 新人採用 11講 セクハラ 12講 過労死 13講 労災認定 14講 定年 15講 喫煙問題 16講 痴漢 17講 妊娠出産 18講 経歴詐称 これに加えて18の補講がある。 でも、このだけだと、「**法*条の規定からいえば、・・・」とか、「**事件という判例によれば、・・・」ということ

    どこまでやったらクビになるか: 大竹文雄のブログ
    mic1849
    mic1849 2008/08/14
    '大内伸哉''『どこまでやったらクビになるか』''『雇用社会25の疑問』'
  • 女女格差: 大竹文雄のブログ

    『女女格差』は、橘木先生の新著。 インパクトの強いタイトルの付け方、ピンクを主体としたの装丁(しおりもピンク)、と注目を浴びる条件をうまく満たしている。中身も、女性同士の様々な経済的、社会的な格差の実態を、女性にとって重要な人生の意思決定について、分かりやすくデータを元に議論している。著者の思い切った意見が入っているのも橘木先生のらしい点だ。一般の人はもとより、大学の学部生でもデータをもとに著者の解釈や意見と自分の考えを対比させながら読むのに適している。 著者によれば、「女女格差」という言葉は、ザ・アール社長の奥谷禮子氏が作ったと『結婚帝国 女の岐れ道』(上野千鶴子・信田さよ子著)の52ページに指摘されているそうだ。 私は、『ジェンダー経済格差』の著者の川口章さんから、2000年に玄田有史が『日労働研究雑誌』(2000年2・3月号)の学会展望座談会で、「「女女間賃金格差」の研究が重要

    女女格差: 大竹文雄のブログ
  • コーポレートガバナンスの改善が格差対策: 大竹文雄のブログ

    ハーバード大学のIan Dew-Becker氏とノースウエスタン大学のRobert J. Gordon教授が、アメリカの格差対策についてVox blog に興味深い論説を書いている。上位10%の所得が上昇した理由は、スーパースター現象、SBTC(技能偏向的技術進歩、要するに高学歴者をより必要とする技術革新)、社長の報酬の上昇という3つ。最初の二つは、市場メカニズムだから、対応策は税による所得再分配を強化することが対策である。しかし、最後の社長の報酬の上昇については、必ずしも市場メカニズムで引き起こされているわけではないので、情報公開とコーポレートガバナンスの改善が有効で、平等をもらたし企業価値も高めるという意味で一石二鳥ということ。 日では、社長の給料が上がるというよりも、企業の内部留保が増えているのが特徴だ。この点についての対策は、ゴードン教授らの提言と同じで、企業の情報公開とM&Aの

    コーポレートガバナンスの改善が格差対策: 大竹文雄のブログ
  • 飢饉の長期的影響: 大竹文雄のブログ

    mic1849
    mic1849 2008/06/25
    '少子化は一人あたり教育費を引き上げる一方で、高齢者比率の上昇が一人当たり教育費を引き上げる''現在は全者の影響が大きいが近い将来その効果が逆転し、高齢化により生と一人あたり教育費が低下する可能性が高い'
  • やっぱり離婚も金銭的インセンティブに反応する: 大竹文雄のブログ

    厚生労働省の『人口動態統計』の2007年版によれば、年金分割制度がはじまった2007年には、35年以上の同居期間の夫婦の離婚件数が前年よりも16%増えた。その前の年(2005年から2006年にかけて)は、わずかながら減少していた。結婚離婚の意思決定には、金銭的インセンティブが大きかったということだろう。もう少し時間がたってデータポイントが増えれば、制度改正の影響を受けたグループと受けなかったグループを用いて、差の差による検定ができるようになるはずだ。ただし、このデータだけだと、同居期間別夫婦数の変化も反映している。正確には、同居期間別離婚確率で議論するべきだ。

    やっぱり離婚も金銭的インセンティブに反応する: 大竹文雄のブログ
    mic1849
    mic1849 2008/06/25
    '年金分割制度がはじまった2007年には、35年以上の同居期間の夫婦の離婚件数が前年よりも16%増えた。その前の年(2005年から2006年にかけて)は、わずかながら減少していた'
  • ジェンダー経済格差: 大竹文雄のブログ

    男女間格差の経済分析を10年以上続けてきた同志社大学教授の川口章氏が、『ジェンダー経済格差』を出版した。目次と概要は、ここ。 序 章 ジェンダー経済格差とは何か:課題と分析方法 第1章 ジェンダー経済格差は男女の適性の違いから生じるのか 第2章 なぜ企業は女性を差別するのか[Ⅰ] 第3章 なぜ企業は女性を差別するのか[Ⅱ] 第4章 現実は理論を支持しているのか 第5章 ジェンダー経済格差を生み出すメカニズムは何か 第6章 なぜ日の雇用制度のもとでは女性が活躍しにくいのか 第7章 結婚や出産によって賃金はどう変わるのか 第8章 男女が働きやすい職場とは ;第9章 革新的企業では女性が活躍しているのか 終 章 ワーク・ライフ・バランス社会実現をめざして 1章には、男女格差の原因として生物学的な議論も紹介されている。しかし、川口氏は、現実の日の格差は、それで説明できるようなオーダーではないこ

    ジェンダー経済格差: 大竹文雄のブログ
  • 所得階級別物価上昇率: 大竹文雄のブログ

    5月21日のエントリーで、アメリカにおける所得階級別物価上昇率の研究を紹介した。その際、永濱利廣氏の比較的短期間における日の分析を紹介して、「もっと長期の研究があれば」、と書いた。一橋大学経済研究所の北村行伸教授が分析していることを、日々一考ブログから知った。この論文(pdf)だ。 北村教授の論文によれば、1986年から1994年くらいまでは、日でもアメリカと同様、低所得者が購入する商品の物価上昇よりも高所得者が購入する商品の物価上昇率が高かった(正確に言うと北村論文では、支出階級別。ただし、ここでは単純化のため所得階級と同じように議論する)。しかし、1995年から99年にかけては、その関係が逆転し、高所得者が購入する商品の物価上昇率の方が、低所得者のそれよりも低くなっている。ところが、2000年から2005年にかけては、所得階級と明確な関連はなくなっている。強いていえば、中位所得層の

    所得階級別物価上昇率: 大竹文雄のブログ
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