東芝「臭い物」に政官ぐるみ蓋 東電向けスマートメーターで怪文書。官邸や経産省、第三者委員会などが懸命の足跡消し。 2015年9月号 BUSINESS 東芝の不正会計問題が泥沼化し始めた6月半ば、不正会計問題の落としどころを探していた第三者委員会、そして東芝問題を注視していた首相官邸を緊張させる怪文書が霞が関、永田町にバラまかれた。ご丁寧にも東京地検特捜部、証券取引等監視委員会にも送られていた。7月21日に発表された第三者委の報告書は293ページにも及ぶ大部なもの。目を凝らして読んでみると、あることに気づかされる。「不適切な会計処理」という語句があちこちにちりばめられているのに、「不正」の2字はどこにも見えないのだ。第三者委内部でも「明らかに意図的な工作があった」として「不正な会計処理」と書くべきだとの声があったが、結果として報告書では封印された。同じ声は、東芝内部からの告発を受けて内偵して