先日、VIDEO NEWSという動画サイトの番組(動画はコチラ。本編有料)で紹介されているのを見て、『市町村合併による防災力空洞化――東日本大震災で露呈した弊害』という本を読みました。9人の研究者がそれぞれ論文を寄稿しているのですが、学術書には珍しくメッセージ性の強い本で面白かったです。 そのメッセージを簡単にまとめれば、以下のようなものです。 行政の効率化を目指して進められた「平成の大合併」はほぼ完全な失敗であった。 地方の予算や職員数が削減されただけで、行政機能は効率化しなかった。 とりわけ災害のような危機への対処能力を大幅に低下させる結果となり、合併自治体では復興も遅れている。 同じ失敗が起きるので、「道州制」も導入すべきではない。 いわゆる平成の大合併で、1999年から現在までの間に市町村の数は半分強にまで減りました。これは分かりやすく言ってしまえば、国から地方に配分する地方交付税