表題のようなことはもうずっと昔から考えていた。なぜ自分は母国にいながら周囲となじめないのか、息苦しいと感じるのか。そしてそういう人々はどうも自分だけじゃないらしい。この国はどうして息苦しく感じる人たちを一定率生み出してしまうのか。 一つはその同質性にあるとは前々から考えていた。おまえがゆく道は俺の来た道。みなが同じ道を歩むから、前を歩くものは後ろを歩くものに行先にあるものを教えられる。同じ道を歩いてるから、言わなくてもわかる。いわゆる空気読みというやつだ。 だから違う道を歩くことは彼らには信じられない。一緒の道を歩いていれば手をさしのべることもできるから一緒の道を歩こうと言って来る。それは彼らなりの親切心なのだろう。 おまえのゆく道は俺の知らぬ道、俺のゆく道はおまえの知らぬ道。そうしたことが彼らにはどうも理解できないようだ。だからはみ出したものを型にハメようとする。知らない道へ歩きだそうと