2012年6月に亡くなった俳優の地井武男さん(享年70)最後の映画出演作となった公開中の映画『かぐや姫の物語』(高畑勲監督)。姫を愛してやまない竹取の翁を熱演している。先に音声を収録してから絵をつけるプレスコという手法で、2011年夏に収録されたため、地井さんが全編演じきっているのだが、その後一部音声の再収録が必要となった箇所の代役を俳優の三宅裕司が務めていたことが明らかになった。 映画の完成目前となった今夏、セリフの変更や息づかいの声を調整するためにキャストのアフレコ収録が行われた。翁の部分は、過去に地井さんが出演した作品や番組から音声を抽出し組み合わせることも検討されたがうまくいかず、高畑監督から代役として三宅の名前があがったという。 この依頼に、三宅は「地井さんが真剣に強い思いで取り組まれ、さらに映画として遺作となった作品に自分の声を重ねるなんて…」と思い悩んだという。しかし、作品の