感動させるための道具じゃない 「困難」を「前向きに」「乗り越える」姿 「彼氏とイチャつくし、笑いも取りたい」 障害者の姿をメディアが意図的に感動させようと描くのは「感動ポルノ」では――。8月末に放送されたNHKの番組が、そんな疑問を投げかけました。その出演者のひとりが、難病で車椅子生活を送る大橋グレース愛喜恵さん。熱戦が続いたリオデジャネイロ・パラリンピックの閉幕を前に、大橋さんの真意を考えてみました。(朝日新聞社会部記者・佐藤恵子) 感動させるための道具じゃない NHKのEテレが8月28日夜、情報バラエティー「バリバラ」を生放送しました。「検証!〈障害者×感動〉の方程式」と題して、出演者が議論。感動をかき立てる道具として障害者が使われることを「感動ポルノ」と呼びました。 同じ時間帯に、チャリティー番組「24時間テレビ39『愛は地球を救う』」(日本テレビ系列)がフィナーレを迎えていたことも