岐阜県関市の大規模養豚場で家畜伝染病「豚コレラ」が発生した問題で、県は27日午前7時20分ごろ、飼育されていた全8083頭の殺処分を完了した。感染判明から90時間以内を目指していたが、陸上自衛隊などの応援を得て49時間余で終えた。 国の防疫指針は、飼育頭数が2千頭までの養豚場では、殺処分は24時間以内に完了すると定めている。今回は8千頭規模の養豚場のため、県は国と協議し、目標を90時間以内と設定していた。 県によると、作業中に生まれた豚がいたため、頭数は殺処分の開始時から約200頭増えた。延べ2505人(うち自衛隊員753人)が従事した。 敷地内での埋却や豚舎の消毒など、来年1月3日を目標としていた防疫措置の完了も年内に前倒しする。 半径3キロ圏の移動制限区域内にあり、営業を停止していた関市食肉センターは安全性を確認し26日に再開。この養豚場の出荷先で、営業を自粛していた岐阜市食肉地方卸売