伊那北高校(伊那市)の理科教諭三上賢司さん(31)らの研究グループは、水生昆虫種群「オンダケトビケラ類」について、新種が存在する可能性を明らかにした。日本には8種いるとされているが、三上さんらは国内のオンダケトビケラ類では初とされる遺伝子解析を実施し、北海道でDNAの塩基配列が大きく異なる個体を発見したという。 オンダケトビケラ類は日本で最初に発見されたのが長野・岐阜県境の御嶽山だったことから、和名に「オンダケ」が付いた。国内では高山帯が多い中部地方などに生息する。三上さんによると、高山帯にすむ生物は他地域に移動しづらく、気候変動の影響を受けやすい。遺伝子解析で進化史を探れば、気候変動が生態系に与える影響の予測につながるという...