地震で被災した中能登町芹川の画家たけおまりこさん(31)=雅号=が、絵を通じて能登の美しさを海外に伝えたいと、3月にオーストラリアで展示を予定している。避難生活を送るが「世界に知ってもらいたい」と渡航を決めた。 たけおさんは、国内外で展示会を開き、2021年に名古屋市から同町に移住。能登の自然に触れ、地元の和紙やカキ殻など天然素材で絵を描くようになった。 オーストラリアでの「ARTJAPAN2024」への出展は1年前から計画していた。ところが、元日の地震で自宅やアトリエは傾き、友人宅で避難生活を送る。「こんな時に行くのか」と葛藤もあったが、「こんな時だからこそ、能登の美しさを伝えたい」と決意。天然鉱物などの顔料や能登かきの貝殻、藍染めの染料を用いた作品「地球の鼓動」を展示するという。