本来、生存者を探して救助するのが救助犬の役目。しかし、今回の東日本大震災では残念ながら別のものになってしまった。民間の災害救助犬・レイラとともに被災地の岩手・大船渡市に救助に行った災害救助犬の調教師・村田忍さん(39)はこう話す。 * * * レイラは生きている人を発見したら、大喜びでうれしそうに吠え、早く見つけて!とばかりにこちらへ駆け寄ってきたりします。亡くなっている場合は、私のほうを振り向いて哀しい目つきをするんです。調教師はそんな犬の表情やしぐさを読み取っていくんです。でもあのとき、レイラは次から次へと、ここにも、ここにも、と哀しい目をするんです。 「レイラ! そんなにあるわけないでしょ。もうろくしちゃったの? 真面目にやりなさい!」って私は3回も叱りつけてしまったくらいなんです。 私たちが1日歩いた場所だけでもレイラは150回も反応し、私はそこに旗を立てて進んでいきました。その旗
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