次に、「京」で並列プログラムを高速動作させるための技術と「京」という大規模システムを効率良く運用するための技術について解説する。 「京」の計算ノードのOSはLinuxだ。TOP500リストにエントリーしているシステムの90%でLinuxが動作しており、これら既存のスーパーコンピュータで動作しているアプリケーションを容易に「京」に移植できる。 「京」のようなスーパーコンピュータでは、天気予報や航空機のシミュレーションといった、大規模な計算を行うアプリケーションを高速に動作させる必要がある。そのため、多数の計算ノードで処理を分担し、計算ノード間で通信して計算結果を共有するモデルを使う方式が一般的に採用されている。 「京」でも、計算ノード内でCPUコア数に応じた複数のスレッドやプロセスを生成して並列計算を実行し、計算ノード間ではMPI(Message Passing Interface)と呼ばれ
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