読むなら飲むな? -図書館における飲料問題- 1. はじめに 置き引きや痴漢等の犯罪行為はもちろん、私語や携帯電話の使用等の迷惑行為と比べても、図書館における飲食の扱いは、図書館職員にとって悩ましい問題ではないだろうか(CA814、CA1405参照)。 図書館での飲食は、上述の行為に比べれば、直接、他人に迷惑をかける訳ではないし、特に長い時間の利用については、「ちょっと喉を潤したり、ほんの一口甘いものが欲しいときに、いちいち館外に出なくてはならないのは、とても面倒」(1)という意見も、ある程度は納得できるのではないだろうか。 それでもまだ、飲食の「食」については、匂いや音、食べこぼしによる害虫の発生や設備の汚損等の理由から、その禁止について利用者の理解も得られやすいだろう(2)。しかし、「飲」については、ペットボトル(3)や新しいタイプの水筒等、すぐにリシール(再密閉)可能な容器(以下、
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