2015年6月10日付けの米SPARCブログで、退役軍人省(Department of Veterans Affairs)のパブリックアクセス方針が紹介されています。 同ブログ記事によれば、退役軍人省のパブリックアクセス方針は米国大統領府科学技術政策局(OSTP)が2013年2月22日に発表した、政府機関に対してパブリックアクセス方針策定を求めた指令に応えるために、2015年3月上旬に発表されていたものであるとのことです。 退役軍人省のパブリックアクセス方針は助成研究の成果に基づく論文と研究データを対象としており、同省の助成を受けた論文については、著者最終稿を論文の受理後ただちにPMCに登録すること、出版後12カ月以内にPMCで公開することを求める等、論文の公開先としてPMCを利用する方針になっています。 Department of Veterans Affairs (VA) Public
2015年6月11日、オープンアクセスジャーナルのディレクトリであるDOAJ(Directory of Open Access Journals)は新機能、「DOAJシール」(DOAJ Seal)の運用を始めたことを発表しました。 DOAJシールはアクセシビリティ、オープン性、発見可能性、再利用や著者の権利に関する基準を満たした雑誌に対して付与されるもので、2015年6月11日時点でDOAJ収録誌のうち88誌に対して付与されています。シールの付与自体は2014年3月から始まっていましたが、今後はDOAJのサイト上でも、DOAJシール取得誌の横にはシール画像が表示されるようになるほか、シールを付与された雑誌に限定しての検索を行うことができるようになります。 DOAJ Seal is now live on the site(DOAJ、2015/6/11付け) https://doajourn
2015年6月、日本図書館協会(JLA)図書館の自由委員会は、同委員長名義で「差別扇動本とされる蔵書の提供について」を公表しました。 この文書は「反差別・反レイシズム」活動を行う団体「OoA.Against.Racism」から寄せられた『マンガ嫌韓流』の閉架願いについての公開質問状に対し、図書館の自由委員会の見解を示すものです。 公開質問状では『マンガ嫌韓流』シリーズを「図書館の自由に関する宣言」の第2-1-(1)「人権またはプライバシーを侵害するもの」に該当するとし、日本図書館協会の見解を尋ねています。今回、発表された「差別扇動本とされる蔵書の提供について」では、「『宣言』第2-1-(1)の「人権」を広く解して市民のアクセスを制約することは、『国民の知る自由』という基本的な権利を、資料と施設の提供によって保障することをもっとも重要な任務とする図書館としては、慎重であるべき」と述べています
2015年6月15日付の大学・研究図書館協会(ACRL)のブログで、日本のスマートフォン向けゲームアプリ「ねこあつめ」が一部の米国の図書館員らで流行していることと、その経験から図書館員らが様々な知見を得ている様子が紹介されています。ブログ記事の著者はニューヨーク市立大学クイーンズ校の図書館員であるKelly Blanchat氏です。 「ねこあつめ」はプレイヤーが自身の「家の庭先」に遊びに来たねこを眺める、というコンセプトのゲームです。日本語版のインタフェースしかありませんが、Kelly氏は言語の障壁があるにも関わらず容易に操作を理解でき、楽しめることに着目し、データベースや図書館の情報資源を利用する際に、学生が同じように感じられるようにできないかと考えるようになったとのことです。ブログ記事の中では「ねこあつめ」と図書館のデータベースやチュートリアルが複数の観点から対比されています。 Col
日本で8月に最もよく売れたWiley(Wiley-Blackwell, Wiley-VCHを含む)の理工書トップ5をご紹介します。タイトルまたは表紙画像をクリックすると、目次やサンプル章(Read an Excerpt)など、詳しい内容をご覧いただけます。 1位 Sequence Stratigraphy Edited by Dominic Emery, Keith Myers ISBN: 978-0-632-03706-3 Paperback / 304 pages / August 1996 地層学の有力な手法として近年急速に重要性を増した「シーケンス層序学」に関する古典的教科書です。British Petroleum (BP) で使われた研修用教材を基に編纂されたもので、シーケンス層序学の基本的な概念とテクニック、応用法を解説します。 2位 Advanced Analysis of
日本図書館協会>図書館の自由委員会 >声明・見解等>差別扇動本とされる蔵書の提供について 日本図書館協会 図書館の自由委員会は,「OoA.Against.Racism」から,協会の担当事務局あてに出された後掲の「公開質問状」を受けとりました。 そこでは,差別扇動本とされる蔵書の提供に関連して,日本図書館協会が掲げ,その普及に力を注いできた「図書館の自由宣言に関する宣言」(以下,「宣言」)に対して,とくに<「宣言第2-1-(1)「人権またはプライバシーを侵害するもの」>条項についての,質問者の認識が述べられています。 この「宣言」同条項についての委員会の見解は,以下に述べるとおりです。 これは以前から示していることで,あらためて示すものではありませんが,確認の意味で提示するものです。 差別扇動本とされる蔵書の提供について 2015年6月 公益社団法人 日本図書館協会 図書館の自由委員会 委員
ネイチャー誌6月3日付け記事“Sluggish data sharing hampers reproducibility effort(試訳:データ共有の遅れは再現性の努力を阻む)”を紹介する。以下記事を要約する。 6月3日にブラジル リオデジャネイロで開催された第4回研究公正に関する世界会議(World Conference on Research Integrity)において、がんに関する論文成果の立証を目的とするプロジェクトで、論文の元となった研究データの入手の遅れが思わぬ障害となっていることが明らかとなった。 がん生物学コンソーシアムの再現性イニシアチブは、2010-12年にネイチャー、セル、サイエンスなどのジャーナルで公開された被引用数の高い50本の研究論文に記述された実験を繰り返し、その結果の再現がどのくらい容易かを確認することを目的としている。これらジャーナルは著作者にデータ
Wiley社は6月8日、各ジャーナルの「セルフ・アーカイビング」ポリシーを簡単にチェックできるページをWiley Online Libraryに新設した。セルフ・アーカイビングとは「自分が書いた論文を出版社のサイト以外でネット公開することで、研究室ホームページや大学のサーバー(機関リポジトリ)、またResearchGateのようなネットサービスなどでの公開」を意味する。 上記のページではプルダウンメニューからジャーナルの誌名を選ぶだけで、各ジャーナルのポリシーの概要をチェックすることができる。また、Submitted Versionなどの用語の定義や標準的ポリシーなどの詳しい説明も掲載されている。 なお、同社のブログでは、過去にセルフ・アーカイビングについての原則を説明した記事「論文著者が権利上やっていいこと・ダメなこと」を掲載している。 [ニュースソース] Wileyジャーナルのセルフ・
ドイツの医学科学出版社のThiemeは、著者自身が論文掲載料(APC)を決める「支払いたいだけ支払う」(Pay What You Want (PWYW))方式の新たなオープンアクセス(OA)ジャーナルThe Surgery Journalを創刊する。このジャーナルでは査読後の論文が受理されたら、著者は著者自身が最も適切と感じるAPC料金を支払う(PWYW)機会が与えられる。 同誌の創刊は、APCに対する著者の認識と、アカデミックジャーナルのビジネスモデルとしてのPWYW方式を分析するルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘン(LMU)経営大学院と経済学部との共同プロジェクトとして行われ、OA出版においてPWYW方式がどのように作用するのかを調査する。 [ニュースソース] Thieme to launch new Pay What You Want Open Access Journal t
米航空宇宙局(NASA)はこのたび、大気中の温室効果ガス濃度が高まることで、気温と降水パターンの2100年までの変化を表すデータを公開した。 気候変動予測に使用したデータセットは、NASA Advanced Supercomputing Centerのビッグデータ研究プラットフォーム“NASA Earth Exchange(NEX)”で作成され、同プラットフォームでは米国大陸の農業、森林、河川、都市への気候リスクの定量化に使用される気候予測データを作成している。 NEXのデータおよび分析ツールは、Amazon Web Servicesの OpenNEXプロジェクト(小欄記事)で一般公開されている。 [ニュースソース] NASA Releases Detailed Global Climate Change Projections - NASA 2015/6/9
2015年6月11日、欧州委員会は、Amazon社の電子書籍事業について、独占禁止法違反の疑いで正式調査を開始したと発表しました。同委員会は、Amazon社と出版社の契約内容に注目し、欧州における電子書籍販売最大手としての支配的な地位を乱用していないか調査するとのことです。 EU Launches Antitrust Probe Of Amazon’s E-Book Business(LISNews、2015/06/11) http://lisnews.org/eu_launches_antitrust_probe_of_amazons_ebook_business European Commission Opens Opens Formal Investigation Into Amazon’s E-Book Distribution Arrangements(infoDOCKET、20
2015年6月11日、米国国立衛生研究所(NIH)は、米国国立医学図書館(NLM)のワーキンググループによる最終報告書を承認しました。 この最終報告書は、ワーキンググループがNLMに関する各種文書類の調査やNLMの首脳部との意見交換、パブリックコメントなどを行なった結果をまとめたもので、NLMが生物医学や保健衛生に関して国際的に指導的な立場をとることを維持するための戦略的ビジョンを発表したものとのことです。 この報告書(戦略的ビジョン)では、NLMについて、以下の6つの提言が挙げられています。 (1)アクセシブルかつ信頼性の高い生物医学に関する研究結果及び信用性のある保健衛生情報を収集し、一般大衆、医療専門家、世界中の研究者に普及させる上での主導的立場を取り、常に進化し続けなければならない (2)生物医学の情報と透明性をもった分析は公共財であるという概念を普及するよう努め、オープンサイエン
Times Higher Education社は、アジアの大学ランキング2015年版を公開しました。同ランキングは、世界大学ランキングと同様の方法に基いて集計されたものです。日本は、東京大学が1位を維持していますが、100位以内に19大学であり、2014年版の20大学、2013年版の22大学と比べて減っており、15大学は順位を落としているということです。比べて中国は、100位以内に21大学で、2014年版の18大学、2013年版の15大学と比べて増えており、北京大学が4位、清華大学が5位にランクインしているということです。 Asia University Rankings 2015 results(Times Higher Education) https://www.timeshighereducation.co.uk/world-university-rankings/2014-15/
2015年5月28日、知的財産戦略本部は、「知的財産推進計画2015」の策定に向けた意見募集の結果について発表しました。結果は、「法人・団体からの意見」と「個人からの意見」の2つのファイルに取りまとめられ、首相官邸のウェブサイト上で公開されています。 意見募集は、2015年4月30日から5月20日まで実施されていたとのことで、日本映像ソフト協会や日本知的財産協会、日本民間放送連盟、日本商工会議所、日本弁護士連合会など法人・団体から23件、個人から13件、計36件意見が提出されたようです。 「知的財産推進計画2015」の策定に向けた意見募集の結果について https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/boshu_kekka.html https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/pdf/kekka_gaiyou.pd
2015年5月19日、SAGE社は、査読サービスの評価を行い査読者の貢献を認識し、ピアレビュープロセスを改善するために、レビュー掲載サイトPublonsと協力関係を締結したとのことです。また、6月1日には、米国微生物学会がPublonsと協力関係を結んだとのことです。 SAGE announces pilot partnerships with Publons(SAGE、2015/05/19) http://www.uk.sagepub.com/aboutus/press/2015/may/19.htm Sage and Publons announce peer review pilot(Research information、2015/05/20) http://www.researchinformation.info/news/news_story.php?news_id=1909
Open Preservation Foundation(OPF)のサイトによると、ファイル形式を識別するツール”Siegfried”バージョン1.0が公開されました。 このツールは、英国国立公文書館(TNA)が開発したフォーマットレジストリであるPRONOMに準拠しており、 ・PRONOMの完全な実装 ・ファイル形式のマッチング結果の信頼性の高さ ・マッチングの速さ ・マッチングの基準についての情報の詳細さ ・シンプルなコマンドラインインターフェース ・デバッグモードなどの強力なオプション などが特長です。 Siegfried v 1.0 released (a file format identification tool)(OPF, 2015/5/25) http://openpreservation.org/blog/2015/03/25/siegfried-v-1-0-relea
Internet Archive(IA)が、100万枚以上のアルバムのカバー画像を提供しています。 これはコレクションのデータを利用してもらうためにIAが実験的に抽出したもので、データのキュレーションや品質の確認、重複の削除などは行われていません。 このデータセットにはjpg、png、gifの各形式のファイルが含まれ、サイズは合計で148GBに及びます。データセットの提供はtar形式で行なわれており、ファイル名の頭文字ごとにアーカイブファイルが作成されています。小さいものでは、292MBのアーカイブファイルがあります。 このデータセットは画像処理などでの研究利用が想定されており、アルバム認識ソフト、顔・テキスト認識、カバーの配色の分析などの研究が期待されています。 Experiment with One Million Album Covers(IA, 2015/5/27) https:/
2015年3月14日から18日にかけて仙台国際センター等を会場に第3回国連防災世界会議が開催されました。国連防災世界会議は、国際的な防災戦略について議論する国連主催の会議です。今回の会議では,今後の国際的防災指針である「仙台防災枠組2015-2030」と、防災に対する各国の政治的コミットメントを示した「仙台宣言」が採択されました。 また、この会議にあわせて、「文化財防災ネットワーク推進事業」の一環として、国立文化財機構・文化庁等と共催で文化遺産に関する専門家会合「文化遺産と災害に強い地域社会」が開催されましたが、その結論である勧告文がまとめられています。勧告文には、文化遺産保護の基本となる考え方と災害リスク管理について書かれています。 国際専門家会合「文化遺産と災害に強い地域社会」を開催(文化財防災ネットワーク、2015/05/26) http://ch-drm.nich.go.jp/re
2014年6月11日、北米研究図書館協会(ARL)が、125館の加盟館を対象とした図書館員の給与調査レポートの2014-2015年版“ARL Annual Salary Survey 2014-2015”を刊行しました。レポートでは、115の大学図書館に勤務する10,036人、10の大学以外の図書館に勤務する3,635人の職員のデータが集計・分析されているとのことです。オンライン版、冊子体とも有料です。 ARLの記事によると、データは、一般の図書館、健康医学図書館、法律図書館の3つの異なるグループに分けて報告されているとのことです。 今回の調査によると、 ・カナダの図書館員の給与は物価上昇に追いついているが米国の図書館員の給与はそうではない。 ・米国の大学図書館員の給与の中央値は70,000ドルで、前年の68,773ドルから1.8%増(同時期の消費者物価指数の上昇値2%)。 ・カナダの大学
2015年6月12日、九州大学附属図書館は、九州大学学術情報リポジトリ(QIR)に登録した論文等のコンテンツに対してDOIを登録することが可能になったと発表しています。 今後、QIRへ登録された以下のコンテンツを対象に、DOIの登録を進めていく予定とのことです。 ・紀要論文 ・学位論文(本文、要約) ・学術雑誌掲載論文の著者最終稿 ・その他のコンテンツ(プレゼンテーション等) 一方、すでにDOIが登録されているコンテンツや、コンテンツ本体のないもの(メタデータのみのもの)については、DOIの登録を行なわないとのことです。 リポジトリ(QIR)へのDOI登録を開始します(九州大学附属図書館,2015/6/12) https://www.lib.kyushu-u.ac.jp/ja/news/1685 参考: 国立情報学研究所、ジャパンリンクセンター準会員の受付開始 Posted 2015年3月
秋田県立図書館と高知県立図書館では、相互に観光PRを行うことを目的とし、観光資料交換展示を開催しています。秋田県立図書館では、「高知へ来んかえ?~高知県観光資料展~」と題し、高知県内の観光ポスターや観光パンフレットが展示され、高知県立図書館では「秋田さ、来てけれ~!」と題し、秋田県の観光ポスターやパンフレットが設置されているようです。 今回の交換展示に合わせ、秋田県立図書館では、高知県の観光資料や同県出身者に関する資料、同県を舞台にした小説等を紹介しているとのことです。なお、同館のブログによれば、今回で観光資料交換展示は7例目となるようです。 展示は、秋田県立図書館では6月30日まで、高知県立図書館では6月28日まで行われているようです。 高知県立図書館との観光資料交換展示「高知県観光ポスター展」開催しています。(秋田県立図書館) http://www.apl.pref.akita.jp/
2015年6月9日、宮城大学大和キャンパスの図書館が、ワタナベ印刷(埼玉県朝霞市)から、活版印刷機及び活字10万個を受贈しました。6月9日には同図書館内で、活版印刷機の使い方などの実演も交えた収蔵式も開催されたようです。 今後、同図書館ではこれらを授業や学生の演習、卒業研究等に役立てるほか、活字を展示するとのことで、一般人の見学も可能なようです。 活版印刷機及び活字10万個の収蔵式を開催しました(宮城大学公式ウェブサイト, 2015/6/10) http://www.myu.ac.jp/site/sogocenter/kappan20150610.html 活字及び活版印刷機収蔵式の開催について(6月9日) (宮城大学公式ウェブサイト, 2015/5/27) http://www.myu.ac.jp/site/sogocenter/kappan.html 活字10万個宮城大に寄贈 埼玉の印
2015年7月3日まで、岡山市立中央図書館で、「岡山空襲と国富家文書 ~戦災をくぐり抜けた城下町の記録~」と題した展示が行なわれています。 1945年6月29日の岡山空襲による焼失を免れ、空襲への警戒の中郷土史家らによって整理され、岡山市立中央図書館が所蔵するに至る経緯を紹介し、また、藩政期の岡山城下町の市政や民情を知るのに欠かせない資料である国富文庫のエッセンスを展示公開するものとのことです。 なお、国富文庫は、岡山城下町の惣年寄を勤めた豪商・国富家の文書とのことで、岡山市立中央図書館所蔵の「特別文庫(貴重資料)」の1つであるようです。 (6~7月)「岡山空襲と国富家文書~戦災をくぐり抜けた城下町の記録~」(岡山市ホームページ) http://www.city.okayama.jp/kyouiku/chuotoshokan/chuotoshokan_00312.html 岡山市立図書館(
PREMIS(Preservation Metadata: Implementation Strategies)のEditorial Committeeは、2015年6月10日、“Data Dictionary for Preservation Metadata”(保存メタデータのためのデータ辞書)のバージョン3.0を公開したことを発表しました。 バージョン3.0ではデータモデルの修正が行われており、ハードウェア及びソフトウェア環境や知的エンティティなどの情報を表現するための機能が拡張されています。 なお、XMLスキーマは改訂中で、近いうちに公開される予定です。また、OWLオントロジーも改訂されるようです。 PREMIS Data Dictoinary, Version 3.0 now available(PREMIS, 2015/6/10) http://www.loc.gov/stan
米国議会図書館(LC)のウェブサイトによると、LCの第13代館長であるビリントン(James Billington)館長は、2015年6月10日、2016年1月1日をもって館長を辞任することを発表しました。 ビリントン館長はオバマ大統領に報告し、辞任の意向を共有するため米国議会のリーダーシップを求めたとのことです。後任は米国議会上院の承認を得て、大統領が任命します。 LCのウェブサイトでは、ビリントン館長のLCでのキャリアとその背景もまとめられています。 James H. Billington to Retire as Librarian Effective Jan. 1, 2016(LC, 2015/6/10) http://loc.gov/today/pr/2015/15-104.html Timeline of Select Milestones and Related Backgr
2015年6月8日付の、The Ledger.comの記事で、米国フロリダ州ウィンターヘイブンの“Little Free Library”の取組について紹介されています。 同記事によれば、ウィンターヘイブンでは7月1日までに6つの“Little Free Library”を設置する予定でそれらは全て、地域の芸術家らによって塗装されるようです。 Painting the Town: Winter Haven Rolling Out Little Free Libraries(The Ledger.com, 2015/6/8) http://www.theledger.com/article/20150608/NEWSCHIEF/150609476 Little Free Library project offering free books to all(Tampa Bay Fl News,
『世界の出版情報調査総覧』のサイトで、2015年6月10日、5月末現在把握できている契約型(有償)及び無償の和文電子ジャーナルの調査結果が公開されました。 それによると、契約型(有償)の和文電子ジャーナルは約2,270件、無償の和文電子ジャーナルは約1万7,600件です。また、無償の和文電子ジャーナルの発行機関別の件数も掲載されています。 この調査結果は、無償電子ジャーナルの検索システムOJNavi(Open Journals Navigator, with fee journal information)の基礎データとなるもので、OJNaviもしくはその後継データベースで提供されます。 この調査では、各種の分類記号や書誌番号も同時に採取しており、主題検索や各種サービスとの連携が期待できるとのことです。 番外編: 和文電子ジャーナルの調査結果(2015年5月末現在)(世界の出版情報調査総覧
2015年6月から、大阪府の摂津市民図書館と吹田市立千里丘図書館で広域利用が開始されています。 摂津市民は吹田市立千里丘図書館で、吹田市民は摂津市民図書館で、本・雑誌などを5冊、2週間まで借りられるとのことです。なお、吹田市立図書館では、豊中市立図書館、大阪市立図書館などとも広域利用を行っているようです。 摂津市図書館 催し物案内 http://www.library-settsu-osaka.jp/toshow/ 吹田市・摂津市の図書館での広域利用のご案内(吹田市立図書館) http://www.lib.suita.osaka.jp/riyou/top.html#settsu http://www.lib.suita.osaka.jp/riyou/kouiki_settsu.pdf http://www.lib.suita.osaka.jp/riyou/kouiki_suitas.pdf
Thieme社が、新創刊のオープンアクセス誌“The Surgery Journal”において、論文処理費用(APC)の“言い値”(Pay What You Want:PWYW)モデルを開始しました。論文の受理後に、著者は自分で適切だと思う金額のAPCを支払うことになります。 これは、ドイツのルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘンとのプロジェクトで、PWYWモデルに関する研究を行っている同大学のMartin Spann教授が共同リーダーを務めています。プロジェクトでは、論文著者のAPCに対する意識や、オープンアクセス誌のビジネスモデルとしてのPWYWモデルについて研究を行うとのことです。Thieme副社長のDaniel Schiff氏は、「さまざまな関係者がいろいろなことを主張しており、我々としては、著者の声に耳を傾け、彼らがオープンアクセスへのパラダイムシフトをどう評価しているのかを
北米研究図書館協会(ARL)のAccessibility and Universal Design Working Groupは、2015年6月3日、大学図書館等におけるウェブアクセシビリティーの推進に関するブログを開設したことを発表しました。 このブログは、ARLの”Web Accessibility Toolkit”の機能拡張であり、 ・アクセシビリティーやユニバーサルデザイン、デジタルインクルージョンを推進すること ・大学図書館等のデジタル・アクセシビリティーの確保に役立つこと ・大学図書館等と、デジタルコンテンツを提供するために必要なツールや個人、事例とを結び付けること を目標としています。 今後、アクセシビリティーの検証、eラーニング、興味深い特別プロジェクトなどに関する記事が掲載されるだろうとのことです。 Blog on Web Accessibility in Researc
2015年7月3日、国立国会図書館(NDL)関西館を会場とし、「ウィキペディア・タウン in 関西館」が開催されます。 「ウィキペディア・タウン in 関西館」は、インターネット百科事典 ウィキペディアの編集方法を学び、地域に関するウィキペディアの記事を書くイベントで、 ●Wikipediaの記事編集方法 ●記事執筆のための参考文献の調べ方 などのガイダンスを受け、Wikipediaの記事を執筆・編集するものです。 参加費は無料で、案内人数は50名程度です。また、パソコンの持参やWikipediaアカウントの事前作成などが必要です。 なお、このイベントは、京都府による「京都府地域力再生プロジェクト支援事業」として、ICTによる地域情報化に関する活動・事業を行う「Code for 山城」が主催するものです。NDL関西館はイベントのプログラムの一部として、利用ガイダンスを実施します。 「テーマ
2015年6月9日、米国デジタル公共図書館(DPLA)は、教育への影響拡大のため、Whiting財団より助成金96,000ドルを受け取ったと発表しています。 助成金は12歳以下および高等教育のための資源の開発を開始するために利用されるようで、助成金により、DPLAは、多様な教育者集団の指導のもと、国家教育レベルの基礎の上に創出される主要な資源セットの開発と共有が可能となるとのことです。 また、DPLAは生徒と教師が教育プロセスの一部として彼ら自身の資源を作成できるように、ユーザー生成コンテンツを作成するためのツールを改良するとのことです。 Digital Public Library of America receives $96,000 grant from the Whiting Foundation to expand its impact in education(DPLA,201
http://credit.casrai.org/ #orcid13 に参加したからなのか、Aries社から時々メールマガジンが届くようになった。その2015年6月号で、Editorial Manager(バージョン13.0?)でCRediTに対応した(する?)というニュースが紹介されていた。ウェブ上で他に情報源が見当たらないので引用しておく(強調は引用者による)。 There is a new open standard emerging for expressing/classifying the diverse roles that lead to research output. The classification includes, but is not limited to, traditional authorship roles. Project CRediT (Cont
CiNii DissertationsではResourceSyncを採用している、NII学術情報基盤オープンフォーラムで大向さんからそう伺った。 robots.txtを見てみると確かに Sitemap: http://ci.nii.ac.jp/sitemaps/sitemapindex.xml Sitemap: http://ci.nii.ac.jp/sitemaps/sitemap_authorindex.xml Sitemap: http://ci.nii.ac.jp/books/sitemap/sitemap_index.xml Sitemap: http://ci.nii.ac.jp/d/sitemaps/resourcelist.xml と、Resource Listへのリンクがある! 今年1月に「CA1845 - ResourceSync:OAI-PMHの後継規格」を書いていた
6月10日、CiNii Articlesで検索していたら突然「日本の博士論文をさがす」のリンクが表示され、CiNii Dissertationsが公開されたことを知りました。 NDL-OPACの書誌情報をベースとして、機関リポジトリとNDLデジタルコレクションのメタデータを統合することで、本文リンクを表示させることが可能になった点はすごいと思います。 機関リポジトリのメタデータを収集するIRDBとCiNii Articlesとのデータ連携により、CiNii Articlesの詳細画面に機関リポジトリのリンクを表示させることは以前から実装されていました。しかし、メタデータのNIItypeがJournal Article、Departmental Bulletin Paper、Articleのいずれかに限定されていたため、博士論文は全文が登録されていたとしても連携対象外でした。 学術機関リポジ
こういうのに行ってきた。 2015年6月13日 明治学院大学文学部芸術学科・ハーバード大学東アジア言語・文明学部、人類学部、歴史学部共同シンポジウム「アクセスの再定義-日本におけるアクセス、アーカイブ、著作権をめぐる諸問題-」 http://www.meijigakuin.ac.jp/event/archive/2015/2015-05-14-1.html http://current.ndl.go.jp/node/28539 参加した人のブログが既に出ている*1。また当日は録音されていて後日記録が出るようなことも言われていたので、ちゃんと知りたい人はそちらを見るといいよ。 というわけで以下、xiao-2の聞きとれた/理解できた/メモできた/覚えていた範囲でのメモ。といっても、議論が白熱したり難しくて理解が追いつかなかったところも多い。またハーバードの先生方は全員日本語ペラペラだったが、そ
「アクセスの再定義 : 日本におけるアクセス、アーカイブ、著作権をめぐる諸問題」 2015.6.13 明治学院大学 主催: 明治学院大学文学部芸術学科、ハーバード大学 協力: ハーバード大学ライシャワー日本研究所、北米日本研究図書館資料調整協議会(NCC) (このメモはあくまでegamidayの聞き取れた/理解できた/書き取れた範囲での話であり、当日はかなりの知的刺激の嵐のため脳みそが”おもろしんどい”状態になってたので、メモがかなり朦朧としており誤解や手前勝手解釈の類も相当多いと思います。それはあたしが悪いのです。なので、内容の信頼度や整合性につきましては過度な期待はなさらないよう、それでもどの断片がこの大きな問題の解決のヒントになるかはわからないので、メモっとくという感じで。) -----------------------------------------------------
ども。同時進行案件が多数ありまして,15分ごとに事務員や自称クリエイター,研究者の間を転職をしながら業務に当たっているイマイです。 さて,今日は自分の所属団体の宣伝です。学校図書館団体SLiiiCのサマー・ワーク・キャンプ2015のお誘いです。今年は9月12日(土),13日(日)の両日を予定しています。 www.sliiic.org 毎年1回,他の学校図書館団体ではやれないような「新しくて魅力的な企画をやろう」を合い言葉に企画しておりますサマー・ワーク・キャンプ。2015年の今年も開催することが決定いたしました。 昨年は,READYFOR?によるクラウド・ファンディングを実施して,多くの方に支援して頂きながら,大成功を収めることができました。(ちなみにその様子は下記の「学校図書館」no. 775に掲載して頂きました。お近くの図書館等でご覧頂ければ幸いです) ci.nii.ac.jp 今年は
第26回勉強会(2015年5月9日)報告 「衛藤利夫をめぐって」(テキスト輪読) 日時:2015年5月9日(土) 14:00-17:00 会場:京都商工会議所 第三会議室 発表者:佐藤 明俊氏 参加者数:11名 当日の出席者によるtwitter上のつぶやきをまとめたものはこちら 1.はじめに ・まず、テキストで衛藤利夫の章を担当した田中隆子について。1980年頃、若い図書館員が衛藤を知らないことに驚いて本書を執筆したとある。ちなみにここでいう「若い図書館員」は昭和15(1940)年生まれ位か。立花隆や麻生太郎、津川雅彦と同世代。 ・田中隆子は大正3(1914)年に大連で生まれ、昭和23(1948)年に国立国会図書館に入館。昭和35(1960)年には職員組合の委員長となった人物。衛藤の伝記執筆に指名されたのは大陸生まれという共通点によるものとも思われる。ただし小黒浩司論文では(2017.3.
*既に実現しているラノベ作品があるかも 電子書籍は印刷本の劣化版だが、印刷本にはない 「製本コストを抑えられる為値段が安くなる」 「購入したらすぐ手元に届く早さ」 「電子情報のため部屋を圧迫しない」 などの魅力がある媒体だというのが個人的な認識だった。 しかし佐々木俊尚氏のweb文芸・百年後の本によれば「印刷本とは全く異なる媒体」らしい。劣化版でも類似品でもなく、そもそも違う存在とのこと。 今はまだ黎明期の演劇と映画が分化していなかったのと同じく既存の印刷本のページをめくり読み進める体感の域を電子書籍は一歩も出ていないが、しかしこの先電子書籍は独自のUX(=主観的かつ総体的な感覚)を獲得し別々の道を進んでいくだろうとされている。 電子書籍のUIは、タブレットや電子書籍リーダーといった機器、液晶や電子ペーパーといった素材、そして最近ではタッチスクリーンを指で直接操作するという動作などによって
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