Online ISSN : 2189-8278 Print ISSN : 0913-3801 ISSN-L : 0913-3801
Online ISSN : 2189-8278 Print ISSN : 0913-3801 ISSN-L : 0913-3801
医学分野において会議録は社会的にも重要な学術情報資源であるとの前提のもと,資料収集の現況および課題を明らかにすることを目的に,網羅的,経時的な調査を行った。その結果,医薬文献データベースでは調査対象会議録の約9割が収載されていた。また,約10年間で定期刊行物への掲載よりも単行書として発行される会議録が増加しており,その背景として会議録の電子化の影響が推察される。単行書として発行された会議録の収載率は低く,今後,灰色文献となる会議録が増加することで,会議録の収集がより困難になる可能性がある。さらに,会議録が入手できなかった場合の社会的影響として,会議録に掲載される医薬品の安全性情報を調査した結果,いずれかのデータベースで入手ができなかった18学会の会議録に約600件の安全性情報が掲載されていた。会議録の入手は医薬品の安全性対策にとっても重要な課題であり,円滑な収集・保存に努める必要がある。
本研究の目的は,公立図書館に指定管理者制度を導入している地方自治体の求める図書館の機能・役割を明らかにすることである。指定管理者制度を導入した自治体の作成する募集要項の記述から,図書館の機能・役割の記述を抽出し質的研究を行った。結果,募集要項の記述の分析から,図書館の機能・役割は「住民への貢献」「地域への貢献」「専門性の発揮」「地域コミュニティの活性化」の 4カテゴリーに集約された。また,図書館界の規範的文書と比較した結果,自治体の記述でみられる「住民への貢献」「地域への貢献」に関連する記述が図書館界の規範的文書においては薄く,「専門性の発揮」に関連する記述が厚い傾向があることが明らかになった。さらに,自治体の求める図書館の機能・役割の記述の特徴をそれぞれの記述の関連性から整理した結果,地域住民の交流やつながりの創出による地域コミュニティの形成という「生涯学習活動を通した住民の交流」がある
Online ISSN : 2189-8278 Print ISSN : 0913-3801 ISSN-L : 0913-3801
現代の学術情報流通は,「登録」,「保存」,「認証」,「報知」の4つの機能を担う査読誌を中心に成り立っている。学術情報流通の多様化とはこの4機能の実現方法の多様化にほかならない。より詳細には,従来とは異なる対象を4機能で扱う,一部の機能の実行方法を変える,一部の機能を独立させる・実施順序を入れ替える,と言った試みが行われるようになってきている。一方で,4機能自体の見直しを図ることは,提案はされても普及はしていない。本稿ではそれぞれ具体例を見つつ,学術情報流通の多様化の現状を捉えることを試みる。
本研究では,カーリルの検索記録,国立国会図書館オンライン,公立図書館のOPAC, CiNii Books 等を用いて,以下の4 種類の図書が存在することを示した。即ち,(1)国立国会図書館(及び大学図書館)が所蔵しておらず,公立図書館が所蔵している図書,(2)それらのうち公立図書館が除籍してしまった図書,(3)その結果,国立国会図書館(以下, NDL)も大学図書館も公立図書館も所蔵しなくなってしまった図書,(4)そうした状態に陥る危機にある,NDL も大学図書館も所蔵しておらず,公立図書館1 館だけが所蔵している図書,の4 種類である。さらに,つくば市立図書館の除籍図書リストを用いて,同館も NDL が所蔵していない図書を除籍したことを示した。本研究では,公立図書館による共同・ 分担保存の例は少ないことを示した上で,NDL が所蔵していない図書を公立図書館が除籍する時は,NDL に寄贈する
本研究では公共図書館において,図書の書架上の位置が利用者の注視時間に与える影響を明らかにすることを目的に,視線追尾装置を用いた被験者実験を行った。実験は2017年10 ~11 月にかけ,愛知県の豊橋市中央図書館にて実施し,11 名の被験者が参加した。被験者には視線追尾装置を装着し,自身が読みたい図書を1 冊以上,館内から選択するタスクを課した。得られたデータから書架を注視している場面を抽出し,書架の高さ,注視されていた垂直位置(段),水平位置(左・中央・右)ごとの注視時間を算出した。分析結果から以下の知見が得られた。(1)書架上の垂直位置(段)は配架図書の注視時間に影響し,上段の方が下段よりも長時間見られる傾向がある。また,書架自体の高さにより垂直位置が注視時間に与える影響は異なる。(2)書架上の水平位置は図書の注視時間に影響しない。(3)書架上の垂直位置と水平位置の間に交互作用は認められ
Online ISSN : 2189-8278 Print ISSN : 0913-3801 ISSN-L : 0913-3801
Online ISSN : 2189-8278 Print ISSN : 0913-3801 ISSN-L : 0913-3801
本研究では非専門家にとっての論文タイトルの「面白さ」を得点化し,Twitterからの言及数が多い論文と言及されたことのない論文でこの得点に差があるかを検証した.Twitterからの言及数データはCeek.jp Altmetricsから収集し,2008年に出版された論文の中でTwitterからの言及回数が特に多い論文103本と,言及回数が0の論文の中からランダムに選択した100本を分析対象とした.4名の非専門家が各論文タイトルの「面白さ」を7段階で評価し,その点数の合計を「面白さ」得点と定義した.分析の結果,Twitterからの言及数が多い論文グループと,言及数が0の論文グループで「面白さ」得点には有意な差が存在し,Twitterからの言及数が多い論文の方がタイトルが「面白い」傾向が確認された.さらに,この差は分野別に分析しても確認された.
Online ISSN : 2189-8278 Print ISSN : 0913-3801 ISSN-L : 0913-3801
Online ISSN : 2189-8278 Print ISSN : 0913-3801 ISSN-L : 0913-3801
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く