現在のCG技術について、トレンドや方向性について聞かせてください。 まずは、Mayaにおける研究目標としてお話しします。実は、「破壊」に関するエフェクトを、単体のCGソフトウエアだけで完結できていないという事実があります。なぜ難しいのかというと、「破壊」は様々な技術領域が重なった結果を計算するからです。 具体的な例を一つ挙げましょう。1つの物体が破壊されるとき、物体の頂点構成――トポロジーが変更され続けながら、壊れていくことを再現するのは、実はとても難しいことなんです。破壊前と後で、同じ物体であることを、見た目でも理解できるようにしなければなりませんし。 理想とする「破壊」エフェクトは最新版のMaya 2011ではまだ完成していなくて、現在もチャレンジしているということですね。 そうですね、まだチャレンジしている最中です。少しずつ機能をステップアップしている段階と言えます。Mayaの流体エ
![90年代のCGソフトウエア開発は黄金期だったが、開発内容が先鋭化した現在は成果が見えにくくなってきた](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/bed39b5962a5d552c95b6d796db8f55e72d32943/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fxtech.nikkei.com%2Fimages%2Fn%2Fxtech%2F2020%2Fogp_nikkeixtech_hexagon.jpg%3F20220512)