思えば、「黄金の6年間」はインテリの時代だった。 コピーライターやCMプランナーが時代の仕掛け人として脚光を浴び、シンセサイザーを奏でるコンセプチャルなグループが世界を席巻、アメリカ文学に影響されたポップな文体の作家がトレンドになった。彼らは紛うことなきインテリだった。間違っても、浪花節やスポ根ではなかった。 お笑いの世界でも、その傾向は顕著だった。 猛威を振るった漫才ブームが過ぎ去った後、残ったのは毒舌の中にキラリと知性が光るビートたけしサンだった。『オールナイトニッポン』(ニッポン放送)では機関銃のような喋りで男子中高生から教祖と崇められ、『オレたちひょうきん族』(フジテレビ系)では座長としてアドリブの笑いを重視。とうとう裏番組の『8時だョ!全員集合』(TBS系)を終了に追い込んだ。 初期の「笑っていいとも」はインテリ路線だった その『ひょうきん族』で、「アドリブであいつには敵わない」