数字で会社を読む 週刊ダイヤモンドで好評連載中の「数字で会社を読む」。各業界・企業を担当する第一線の記者が、ポイントを絞った財務分析で企業・産業に切り込みます。 バックナンバー一覧 エイチ・アイ・エス(HIS)が子会社化したハウステンボスは、今年9月期に開業以来初の営業黒字に転じる見通しだ。決算数字から澤田秀雄・HIS会長の次なる狙いに迫った。 ハウステンボス(長崎県佐世保市)は1992年に開業した巨大なテーマパークで、東京ディズニーランドよりも広い。だが、総工費2200億円という巨額な投資負担と入場者数の落ち込みから、2003年に経営破綻。後を継いだ野村プリンシパル・ファイナンスも、再建できなかった。 HISは10年4月に、20億円を出資して子会社化した。残りの10億円は九州電力などの地元企業の出資による。HISは引き受けに当たり、60億円あった債務の8割の債権放棄を要求するとともに、出