JA共済のノルマを達成するため、JA職員に自分だけでなく他人の掛け金まで不当に負担させる「自爆」が全国で横行している。通常の業務を超えて職員に経済的な犠牲を強いることは違法ではないのか。職員が「かんぽ生命の不正販売と大して変わらない」と嘆く、組織を挙げた悪しき営業の実態を追及する。 金融依存から抜け出せないJA まずは下の表を見てもらいたい。生命保険の保有契約高・総資産と、損害保険の正味収入保険料の大手各社のランキングである。 生命保険の保有契約高・総資産では、全国共済農業組合連合会(JA共済連)が商品の企画と開発をしているJA共済が2番手に付けている。損害保険の正味収入保険料でも、大手損保と肩を並べる数字だ。これだけの業績を挙げられるのは、全国に広がる強力な販売体制があるからだ。 JA共済の商品を営業するのは、全国に562(2021年4月1日時点)ある地域のJAである。JAはJA共済連か
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