今回から、第5回で仮定したEA2.0の要件3つのうちのひとつ目“ザックマン氏が提唱するEAコンセプトを満たすこと”を解説していきたい。そこでまず、有名なザックマンフレームワーク(図1)を理解していきたい。ここでフレームワークとは、“複雑な情報を分類したり体系化したりするための論理的構造”のことを指しており、ITアーキテクトの間でよく用いられる“.NETフレームワーク”などとは異なる。 ザックマン氏は、組織の設計図を用意する際、①5種類の異なる立場の視点(Planner=株主・経営者の視点、Owner=幹部社員の視点、Designer=ビジネスアーキテクトの視点、Builder =ITアーキテクトなど技術アーキテクトの視点、Subcontractor=プログラマなど外部委託先の視点)からの設計図を用意すべきである。これらはそれぞれお客様組織のスコープ、ビジネスモデル、システムモデル、テクノロ