茂木敏充外相は7日の記者会見で、新型コロナウイルス感染症の治療薬としての効果が期待されるインフルエンザ薬「アビガン」について、希望する国々に無償供与すると明らかにした。すでにインドネシアやアルバニア、イランなど20カ国への供与を調整済みとし、「アビガンの臨床研究を国際的に拡大したい」と述べた。 相手国にはアビガンの副作用についても説明し、日本へのデータの提供を文書で約束した上で、国連プロジェクトサービス機関(UNOPS)を通じて順次供与する。別に30カ国への供与も調整中という。計100万ドルの緊急無償資金協力として行う。 アビガンは、富士フイルムホールディングス傘下の製薬会社「富士フイルム富山化学」(東京)が開発。安倍晋三首相は3月28日の記者会見で、治療薬としての正式承認に向け、治験プロセスを開始すると表明した。