ついに吹き荒れる“二度目の嵐”。「放課後ライトノベル」第54回は『GOSICK ―ゴシック―』でアニメとは違うもう一つの結末を見届けるのだ ライター:宇佐見尚也 むかしむかしあるところに,「富士見ミステリー文庫」というライトノベルレーベルがありました。その名のとおり「ミステリー」を中心としたライトノベルレーベルという,今振り返っても斬新なコンセプトのレーベルでした。初期には『Dクラッカーズ』『東京タブロイド』『ハード・デイズ・ナイツ』といった人気作が刊行され,とくに『Dクラ』はのちに富士見ファンタジア文庫から新装版が刊行されるほどの人気作となったのです。 しかし,ミステリーという縛りはやはり厳しかったのか,2003年に大きな方向転換が行われることになった。「ミステリー」から「L・O・V・E!」へのテーマの変化は多くの読者を動揺させ困惑させたが,そうした中でも『ROOM NO.1301』『S