「読むサッカー」をもっと自由に拡張したい。 そんな願いから生まれたサッカー小説が『エンダーズ・デッドリードライヴ』です。 生活のなかにあるサッカーのディテールに説得力を持たせながら、フィクションとしての面白味を失わない。競技のリアリティと物語のダイナミズムのどちらが欠けてもサッカー小説は成り立ちません。 本作は国内のプロリーグを主な舞台としながら地続きである社会人、女子、育成とのつながりを保ち、薄っぺらい表層的な反抗のストーリーに終わることなく、サッカーに携わる人々にとっての「ゴール」とはなんなのかを探っていきます。 サッカー小説のポジションを確保し、サッカー書籍をより充実させるために、企画の立ち上げから筆を走らせること五年目、ようやく世に出ることになりました。 スポーツのみならず日本全体にとっての起爆剤となるかもしれない東京オリンピックまであとわずか。その先の2030年もあっという間でし