天網炎上カグツチ 著 砂義出雲、イラスト Artumph ガガガ文庫 640円 不戦無敵の影殺師 著 森田季節、イラスト にぃと ガガガ文庫 637円 星降る夜は社畜を殴れ 著 高橋祐一、イラスト 霜月えいと 角川スニーカー文庫 648円 度重なる増税、拡大する格差。昨今の閉塞感はオタク文化にも及んでいる。今回は、現代日本の世知辛さを味わえる3冊をライトノベルから紹介したい。 かつては“自由な言論の場”として期待されたネットだが、今では万人が万人を監視し合い、1ミス即炎上の言論リンチの場となってしまった気がする。そんな時代の新たなヒーローを描くのが砂義出雲『天網炎上カグツチ』。ネットの感情を動力にしたパワードスーツの搭乗者となった炎上体質の少年・匂坂焔は、悪の組織と戦いながら常時ツイッターを更新。あの手この手でネットを炎上させ、みずからに突き刺さる言葉のナイフをエネルギーに戦っていく。ああ