「いいよ。」 え? 自分で告白したくせにその言葉に耳を疑い、言葉を失った。あまりにも予想外すぎたからだ。告白したと言えば付き合うことが前提なんだから驚くことなんてないじゃないかって思うかもしれないけど、自分のはそんないいものじゃなく、本当にただの告白だ。勝手に好きになって、勝手に自分の心をぶつけるだけの、ただの告白。先輩が自分なんかにOKしてくれるはずないし、してもらえるとも思えない。でも胸が苦しくて苦しくてしょうがなかったから、それを吐き出すだけための、ぶつけるためだけの、一方的で勝手な行為。それが自分の告白。そのはずだったのに… 「………へ?」 ようやく出せた言葉は間の抜けた音だった。 「だから、いいよって。付き合おう?」 「…へ?いや、え?で……も…?」 相変わらず状況が飲み込めずに言葉が出てこない。 「ちょっと落ち着きなよ。はい、お茶。」 「あ、ど…どうも…、あ…り……がとう…ござ
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