福知山市民病院のロビーで待機する負傷者ら=15日夜、京都府福知山市、藤田太郎撮影 京都府福知山市の花火大会会場で起きた爆発事故では、59人の負傷者の搬送に、市が用意した大型バスが活躍した。22年前に約310人の負傷者が出た列車事故を教訓に、市が万一に備え用意していた。大混乱の現場を見て、救急隊員は症状の軽重を判断し優先順位を決める「トリアージ」を断念。まずは一気に搬送し、病院で改めて実施する異例の対応を決めた。 爆発は、花火打ち上げ直前の午後7時半ごろに起きた。花火が特にきれいに見える場所だったため、見物客が特に密集していた。爆発と同時に、炎に包まれ逃げ惑う人、川に飛び込む人、土手上に裸足で走る人などが入り乱れた。 会場には、市消防本部と地元消防団の計128人がおり、要員としては十分だった。当初、多数が巻き込まれる事故現場での原則に従い、一部負傷者にトリアージを始めた。 だが、市消