渡部亮次郎のメイルマガジン「頂門の一針」(2004/12/19)より。 司馬遼太郎について 馬場伯明(04/12/15) 平成9(1997)年2月、新聞に小さな記事が載った。「昨年2月に72歳で死去した文化勲章受章者の司馬遼太郎さん(本名、福田定一)の課税対象遺産額が約26億4千万円に上がることが、大阪国税局東大阪税務署の14日の告示でわかった。・・・このうち、妻のみどりさん(67)が約16億8千万円、長男(44)が約9億6千万円を相続した。・・以下略」(平成9年2月14日日経新聞夕刊)司馬には子供がいたのである。 しかし、息子の存在はそれまで表に出ていなかった。人気作家の司馬遼太郎にぶら下がり商売をしてきた出版社、新聞、テレビなどのマスコミにはこれをとりあげる「勇気」はなかった。まさに、世紀の「文壇タブー」であった。 「噂の真相」(1998年6月号)は、司馬遼太郎の離婚した妻とその息子(