2009年8月26日のブックマーク (3件)

  • 人口の都市集中が必要だ - 池田信夫

    北村さんの記事から「小泉改革と地方格差」というお題をいただいて、考えてみました。「構造改革で地方が疲弊した」というのは、よく聞かれる批判です。自民党政治家が言っているのは、バラマキ公共事業が減ったという話で同情の余地はないのですが、地方が衰退していることは事実です。しかし農家への所得補償で「地方を元気にする」という民主党の政策は、新たなバラマキになるおそれが強い。 人口の都市集中を抑制する「国土の均衡ある発展」を国策に掲げたのは、1970年代の田中角栄以来の全国総合開発計画ですが、これによって日の成長率が低下したという1970年体制論が、経済学では有力です。図のように1970年代以降、人口の都市集中が止まるのと並行して、実質成長率が低下しました。これは生産性の高い都市に労働人口が移ることによって人的資源が再配分される移動の経済性が失われたためです。 図でもわかるように、小泉政権の時代に

  • 労働・雇用政策はどの党も落第 「派遣禁止」に至っては世紀の愚策だインタビュー「若者を棄てない政治」第7回/人事コンサルタント・城繁幸さん

    リーマンショックに端を発する不況の大波は日の製造業を直撃し、多数の「派遣切り」を生んだ。正社員と非正社員の間に横たわる圧倒的な格差。この矛盾を改善するため、派遣という雇用形態を再び禁止しようという動きが進んでいる。だが、人事コンサルタントの城繁幸さん(35歳)は「派遣禁止は失業者を増やすだけで、根的な解決策にはならない」と強く批判する。 派遣禁止は失業者を増やすだけ ――各党のマニフェストを採点したそうですね。 城 労働・雇用分野について採点しましたが、あまりにも点が低い。どの政党も100点満点の20点以下。みんな赤点です(笑)。僕の採点で一番高いのは自民党ですが、雇用に関して何もしないからにすぎません。他の政党はかえって失業者を増やすような政策を出しているので、減点されています。 ――減点対象となっている政策とはなんですか? 城 一番は派遣禁止ですね。社民や共産はもともとそういう主張

    労働・雇用政策はどの党も落第 「派遣禁止」に至っては世紀の愚策だインタビュー「若者を棄てない政治」第7回/人事コンサルタント・城繁幸さん
  • 「就職氷河期」はなぜ起こったのか - 池田信夫 blog

    フリーターの告発「『丸山眞男』をひっぱたきたい」をめぐって始まった議論は延々と続き、コメントも3つの記事の合計で400を超えた。なぜ「就職氷河期」が起こり、10年以上も続いたのか、こういう状況をどうすれば是正できるのか、についていろいろな意見が出たが、ここで私なりの感想をまとめておく。 まず「格差が拡大したのは小泉政権の市場原理主義のせいだ」という俗説は、まったく誤りである。正社員の求人は、1991年の150万人をピークとして翌年から激減し、95年には退職とプラスマイナスゼロになっている。その原因がバブル崩壊による長期不況であることは明らかだ。 したがって福田首相のいう「現在の格差は構造改革の影の部分」だから、改革の手をゆるめようという政策も誤りである。むしろ「景気対策」と称して行なわれた90年代の公共事業のバラマキが生産性を低下させ、かえって雇用環境を悪化させた疑いが強い。したがって