はしご酒(4軒目) その百と百と十八 「バッドニュース シンドローム」 終わりの見えない、目一杯重苦しいバッドニュースを、来る日も来る日も耳に、目に、していると、知らず知らずのうちに、どんなものでもいいから、確証なんて得られなくてもいいから、とにかく、グッドなニュースを渇望してしまう、という「バッドニュースシンドローム」。そのバッドぶりが際立っていれば際立っているほど、その症状もまた際立ってくる、と、警鐘を鳴らずAくん。 「良くないニュースが続けば、良いニュースに飛び付きたくなる、というのは、自然のことのような気がしますけど」、と私。 そりゃそうだ、と、だから素人は困るんだ、とが、入り交じったような、そんな表情でAくんは、実に丁寧に、ソコに潜む問題点について、ユルリと語り始める。 「それが、シモジモである一般ピーポーなのであれば、好きなように渇望でもナンでもしてもらって、一向に構わない、と