<「侵略戦争ではなく、国境線の見直し」「覇権国家アメリカの終焉」「新型コロナより大したことない」...。対ロ制裁を支持しないグローバルサウスの視点とは?> ロシアのウクライナ侵攻は、ヨーロッパを中東化する一連の紛争の始まりにすぎないのか。ある中国人研究者(本人の希望で匿名)の推論は、ヨーロッパの地政学的秩序を変えている戦争について非欧米人の見方がいかに違うかを物語っていた。 中国人研究者たちはウクライナ戦争について、ロシアではなくNATO拡大に非があると考えがちなだけでなく、中心的な戦略的前提の多くも欧米とは正反対だ。 欧米人はウクライナ戦争を歴史の転換点とみているが、中国人からみれば朝鮮半島やベトナムやイラクやアフガニスタンで起きた戦争と同じ「干渉戦争」にすぎない。彼らにとって唯一の重要な違いは、今回は干渉しているのが欧米ではない点だ。 さらにヨーロッパでは今回の戦争がアメリカの国際舞台